一文小説集「遊び/うろうろ/図書館」

文字数 159文字

 魚屋のかみさんが、蝿捕り紙にくっついている蝿の一匹一匹に名前をつける遊びをしていたが、だんだん名前のストックがなくなってきて、とうとう自分の死んだ息子の名前をつけてしまった。

***

 金魚の死骸を握りしめたお爺さんが、冷蔵庫売り場をうろうろしている。

***

 図書館の入り口に、今月の、読書中の死亡者数が表示されている。
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