第１４話：投資成功とプレステ誕生

　４月１日、消費税法施行。消費税率は３％になった。４月２１日、任天堂の携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」が発売開始。５月１０日、女優の和泉雅子がスノーモービルとソリで氷原を踏破して北極点に到達すると言う快挙を打ち立てた。６月１日ＭＨＫが、衛星第１テレビ及び衛星第２テレビの本放送開始。７月１３日、太陽誘電が「Ｔｈａｔ’ｓ　ＣＤ－Ｒ」と言う６５０メガバイト、７００メガバイトの大量のデータを書き込める商品を新発売した。

　９月２７日、ソニーがアメリカのコロンビア ピクチャーズを買収した。１１月４日、オウム真理教による坂本弁護士一家殺害事件発生。１２月２９日、東証の大納会で日経平均株価が史上最高値の３８９５７円４４銭「同日終値３８９１５円８７銭」を記録。これを最後に１９９０年の大発会から株価は下落へ転じ、バブル景気は崩壊へしていった。

　１９９０年１月３１日の早朝、証券会社の担当者から電話で伊藤忠株の気配値が１３００円で高いので売りと言われ、同意し全株成り行き売り注文を出した。伊藤忠の株式分割で株数が、１１５％となっていたため貞友龍一の税引き後利益が５３７０万円となった。残金が６５００万円となった。そして貞友龍一の残金合計が６５００万円に増えた。一方、掛布先輩の税引き後利益が６７００万円となり残金が１１７００万円となった。

　さすがに１億円越えには、驚かされた。その後、富士通株を買おうと貞友龍一が、富士通株の株価を注視し続けた。そして１９９２年１１月１７日早朝、証券会社の担当者から富士通株が、５０２円の気配値で安いと言われ、貞友龍一と掛布さんが２万株ずつの買い注文を出し、１００４万円で購入できた。やがて１９９３年が明けた。この年、貞友龍一は、子供の教育を考えて、南知多町を出て、刈谷市に映ろうと考えた。

　今年から貞友家の長男、貞友聡一が、小学校に通い始めるので、新年早々、子供の教育のために都会に近い、碧南に移動したいと南知多漁業組合の上司に相談して、碧南漁業組合で、仕事を探してもらうようにお願いした。その後、３月初旬、就職が、許可された。その後、車で、家族４人が、３ＬＤＫのマンションを月１２万円で借り、引っ越していった。やがて４月になり新しい小学校の入学式では、ちょっと緊張気味の貞友聡一であった。

　しかし、友達もでき毎朝、一緒に出かけていった。この頃、貞友龍一の奥さんは、専業主夫をして子供たちの面倒や炊事、洗濯などの家事をこなした。５月１８日、マイクロソフトがウインドウズ３.１日本語版を発売した。７月１８日、第４０回衆議院議員総選挙では、新党さきがけ、新生党、日本新党の新党が大躍進「新党ブーム」が、巻き起こった。一方、自由民主党、日本社会党が敗北する結果に終わった。

　８月６日九州南部の記録的な集中豪雨により鹿児島市内で大規模な河川氾濫・土砂災害が発生し多くの死傷者を出した。９月４日、鹿児島県で台風１３号による集中豪雨が発生し死者４６人を出した。１０月２６日、東日本旅客鉄道「ＪＲ東日本」が、東京、大阪など４市場に上場した。３８万円の売り出し価格を大幅に上回る６０万円の初値となった。秋には、今年、７人乗りのパジェロを４００万円で購入した。

　その結果、貞友龍一の投資資金から４００万円引き、残金が６１００万となった。ちなみに掛布さんは、奥さんのスナック・バーと自宅を増改築、さらクラウン・ステーションワゴンを購入し合計６千万円かけ、投資残金を５７００万円とした。その後、掛布さんは、信州、上高地などに行き車の座席を倒して宿泊できるようにしてキャンプを楽しんだ。後日、その話を掛布さんが、語り、お土産を持ってきてくれた。

　それに刺激されて、パジェロも４人が車内泊できるように改造したいなと貞友龍一の奥さんが、言うので、見積もりを取ると、５０万～１００万円の改造費で、できるとカーショップで、言われた。子供たちが大きくなり希望すれば、改造しようという事にした。１１月、貞友家で、紅葉見物に飛騨高山へ１泊２日で、出かけ、高山ラーメン、飛騨牛を食べ北アルプスの紅葉を楽しんだ。そして１９９４年となった。

　６月２７日、オウム真理教によって松本サリン事件発生した。１０月８日、ナゴヤ球場にてプロ野球史上初の最終戦、首位同率決戦の中日対巨人で、巨人が、中日を下した。そして１９９０年以来４年ぶりとなるセ・リーグ優勝を勝ち取った。これを見ていた中日ファンの貞友龍一と掛布は、その晩、掛布のスナックで、中日が優勝できなかった準優勝祝賀と優勝を逸した残念会を行った。

　すると近所の中日ファンも集まり、大勢で、来年こそ、中日の優勝を祈願して何回も乾杯して盛り上がった。１２月３日、ソニー・コンピュータエンタテインメントが、家庭用ゲーム機「プレイステーション」を発売し、その機能の高