三答制(伏せ字)
文字数 529文字
不束三探、あるいは、未堂棟青人です。この作品は作者の独自アイディアを盛りこんだ、ニュータイプのロジカルミステリーです。
不束三探の作品では、犯人へと導くことのできる答えを、かならず、三つ、用意しています。この形式を三答制と呼んでいます。
正解にいたる推理を、三つの筋道にまとめたものです。
冒頭の段階では、その直接的な答えをブランクにしています。
幕引きのあと、三答制の伏せ字をあけています。
ほかにも、三答制よりも直感的な推理となる正答制も用意しています。犯人の名前を思い浮かべる程度でも構わないので、推理していただければ、幸いです。
X=犯人の名前
Y=トリック名
Z=説明
無月の水 三答制の一
三つの凶器はYである。容疑者のなかでZとして用意できたのは、Xしかいない。ゆえにXが犯人となる。
無月の水 三答制の二
三人を殺した凶器にはYが使われていた。葉月にZできた人物はZにかぎられる。容疑者の四人のなかで、ZはXしかいない。よって、ZをしていたXが犯人となる。
無月の水 三答制の三
Yの殺人を実行するには、Zにかぎられる。容疑者のなかでZに来ていた人物はXしかいない。ゆえにXが犯人となる。
それでは本編をどうぞ。