(三)-2

文字数 264文字

「搬送される被害者の顔を見ましたが、あれ、現場のさらに上に住んでいる原野恵那さんではないかと」
「それは確かですか」
「土砂に埋まっていたため確かなことは言えませんが、恐らくは」
「検死の後、改めて身元確認をお願いしていいですか」
「ええ」
「ではまた連絡します」
 そう言って竹並さんは敬礼すると、車を走らせて小河署に戻って行った。
 再度駐在さんにお礼を言い、汎人と秀美は当初乗っていたレンタカーに乗り込んで、車を武蔵松山方面へと走らせた。

「困ったなあ。せっかくいいアイデアだと思ったのになあ」
 流れる車窓を見ながら汎人は呟いた。

(続く)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み