天竜ゲキオコ

文字数 687文字

 本も読まない、創作もしない、実質のところ趣味:寝ること、特技:寝ることの作者(ちち)は近頃、某所において灰猫を相手に読んだ本の感想なんかをべらっべらと喋り倒している。
 まああれも、悠吾(ゆうご)が言うには「アリバイ作りでしょ?」で、徹矢(てつや)が言っても「体面的なもんだろうなあ」ということで、私が思っても「ただの暇つぶし」にしか見えないものなのだが、そんな作者(ちち)に毎度まいど付き合っている灰猫のことを私はかわいそうだと思う反面、天使だなとも感じ(多少のツンはご愛敬だろう)、正直、それでも他人事だった。

 が、ここに他人事じゃ済まない息子(キャラクター)が一人(正確には一匹)、出てしまう。

 バジリオだ。

 知っての通り(いや、知っている人の方が少ないのかもしれないが)バジリオは灰猫のパートナーであり、灰猫が作者(ちち)に時間を割けば割くほどに自分とのニャンニャンな時間が減ってしまうため……要するに、落ちたのだ、雷が。

 バジリオは、その、気象を自在に操る天竜の一族だ。
 この翼ある竜が怒れば雷のひとつやふたつや100や200や……落ちて当然で、「死ぬかと思った」と黒焦げになりながらゲホッゲホしている作者(ちち)の姿を見た誰もが(私を含めた誰もが!)その程度で済んで良かったじゃないかと思ったとか思わないとかまあそのあたりのことはともかくとして、結局のところはこのバジリオの暴発をきっかけにかのエリアナ氏が重い(と言うと彼女に焼き殺されそうだが)腰を上げ、それこそ動かざること山のごとしの地竜の王ルシアンを動かし、今に至る。

 正直、嫌な予感はしたんだよ。
 ルシアンが「めんどくさい!」を顔じゅうに書きちらかして私の前に現れた時は。
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登場人物紹介

キツネ

 「神様の森」から逃げてきたひとりぼっちのキツネ。人の言葉を話し、化けることができる。

 ユウゴくんの話を聞いて、再び「神様の森」に戻ることを決意するが・・・。


(登場作品)

不思議の森の願い池

眠りの冬の雪時間

ユウゴ

 「神様の森」に近い里山に暮らす小学生。

 おばあさんとふたり暮らし。

 いつもひとりぼっちでいるのだけど、どうやらそれには理由がある様子。


(登場作品)

不思議の森の願い池

おかしな神社の不思議な巫女たち

アオモズ

 「神様の森」で暮らす、青色のモズ。

 七色の美声を持ち、歌うこと、からかうことが好き。

 人間の「言葉」を話すことができる。


(登場作品)

不思議の森の願い池

眠りの冬の雪時間

アカリス

 「神様の森」で暮らす、赤毛のリス。

 悪戯が好き。でもたまに、その悪戯が過ぎるあまり・・・。

 人間の「言葉」を話すことができる。


(登場作品)

不思議の森の願い池

眠りの冬の雪時間

シロヘビ

 「神様の森」で暮らす、巨大な白蛇。

 怠け者だが、森で一番の知恵者。

 人間の「言葉」を話すことができる。


(登場作品)

不思議の森の願い池

眠りの冬の雪時間

キグマ

 「神様の森」で暮らす、黄色い毛並みの熊。

 体の大きさとは反対の小心者。水が怖い。

 人間の「言葉」を話すことができる。


(登場作品)

不思議の森の願い池

眠りの冬の雪時間

「言葉」の目覚め

クロダヌキ

 「神様の森」で暮らす、真っ黒なクロダヌキ。

 口は悪いが、悪いやつじゃない。森の仲間のリーダー的存在。

 人間の「言葉」を話すことができる。


(登場作品)

不思議の森の願い池

眠りの冬の雪時間

「言葉」の目覚め

おばあさん

 ユウゴくんのおばあさん。

 どうやら、「神様の森」のことを色々と知っているらしい。


(登場作品)

不思議の森の願い池

キジカ

 「神様の森」で暮らす、黄金の毛並みを持つシカ。クロダヌキの前に森のリーダー格を務めていた。


(登場作品)

「言葉」の目覚め

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