第六回 聖ヤヌアリウスの奇蹟

文字数 1,114文字

最後の晩餐の際にイエス様が『ワインは私の血である』と仰ったことはご存知だと思います。(前回の休講回参照)



さて、血についてはヤヌアリウスさんの奇蹟がオカルト界隈では知られていますね
オカルト界隈…ですか

ヤヌアリウスさんはセシリアさんと同じくキリスト教が迫害されていた時代、2~3世紀の司祭です。



セシリアさんもそうでしたが、ヤヌアリウスさんも当時のローマ皇帝に処刑されてしまいました
さて、処刑されてしまったヤヌアリウスさんですが、その遺体は一時行方不明になり、後年になってイタリアのナポリ近郊で発見されたそうです
首実検をしたんでしょうか

 右近は戦国武将っぽい感想を述べた。

そして、ヤヌアリウスさんの遺体をナポリに運ぶ途中、亡くなってから長い時間経っているのに遺体から血が流れ落ちたとか
遺体を切ったら血を流したザビエルさんと同じですね

その時流れた血が採取されたのですが、このヤヌアリウスさんの血がオカルト案件…もとい奇蹟案件です。



血は通常は空気に触れると凝固する性質があり、ヤヌアリウスさんの血液も例外ではありません。刺されて血が止まらなかったイエス様という例外が居ますけどそれは置いておきましょう。あくまで一般的なお話です
その話の流れからすると、ヤヌアリウスさんの固まった血がどうこうという話ですか

そうです。



ヤヌアリウスさんの血は小瓶に入れられて保管されているのですが、ご遺体にその小瓶を近づけると、凝固した血がまた液体に戻るのです
何か地味な奇蹟ですね…

オカルト案件なのはここから。



血液の液化現象は年に三回一般公開されるのですが、稀に液化せず固まったままのことがあります
放送事故ですね
なんと血液が液化しないと、近々災害や戦争、流行病など良くないことが起こる前兆なのです!

なるほど、それは大変ですね…。



でも、そうそう災害とかは起こらないでしょうし、レアケースなんですね?
つい最近の2016年12月の回は、血液は液化しなかったそうです
ハハハ
ハハハ
それはそうとして、キリスト教は占い禁止ですよね
占い的なエンターテイメント要素があるのは否定しませんが、そのあたりは…奇蹟の結果、たまたま世間がそうなっているという理解でお願いします
良くないことが起きなければ良いですけれどね
起きたら起きたで右近さんの奇蹟チャンスですよ。災害を鎮めたとか聖人ポイント高いですから
何とかしたいのはやまやまですが…
…というわけで、来たるXデーには右近さんよろしくお願いしますね
どうやって…

 世界の終わりにせよ、小説の終わりにせよ、終わりは突然やってくる。


 福者 高山右近の戦いはまだ始まったばかりだ!



 



 ご愛読ありがとうございました。

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登場人物紹介

戦国武将 高山彦五郎重友。通称 高山右近。(1553~1615)

2016年にその生涯が評価されバチカンに福者認定を受け列福したキリシタン大名。


神の奇蹟により現代に復活し、聖人になるため勉強する。

聖ウルスラ。


聖人を目指す高山右近に聖教育を施す教師の守護聖人。

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