第25話
文字数 1,465文字
お泊り当番の部屋に3人
お父さんの前に、あたしと康夫さんが座っている
お父さんの顔、こんなだったっけ?
久しぶりにちゃんと見るな
かなり強張っている様な・・・
学校の三者面談みたい
もう、どうにでもなれ・・・・
そんな感じです
「・・・・り・・・、り、り・・」
お父さんが、離婚の『り』の字を連呼している。
あたしがいなければ、もっと話しやすいんだろうが・・・
受験もあるから、気をつかってくれてるのかしらねー
「いいよ!わかってるから。簡単に、考え込まずに、シンプルにだな。もう、好きか嫌いか!これしかないんだよ。どっちなんだ?」と康夫さん。
「好きとか嫌いとかじゃなくて、家族として・・・」と言うお父さんに、康夫さんは「家族って考えるな!わかんなくなるから。一人の人間として、どう思うかってことを聞いてんの、俺は!」と言った。
考え込み、黙り込むお父さん。
だが、その間が耐えられないようで、康夫さんが話し出した。
「俺の時はさ、突然だったんだよ・・・」
その言葉にお父さんが驚いていた。
「康夫さんも?」
「そうだよ。・・・人の気持って全然わかんねぇ。」と康夫さんが言うと、お父さんは大きく頷いた。
「だよなぁ・・・。俺の時はさ、朝、いってらっしゃいのチューしてさ、家を出ようとした時、離婚しましょうって。何なんだよ!なぁ、わかんねーよな、女って!」と康夫さんが言った。
「・・・なんすか、それ?」とお父さんの表情が変わった。
康夫さんが、「俺が離婚したときの話だよ」と言うと、「離婚って、あいつが言ってるんですか?なんでですか?好きな男でもできたんですか?」とお父さんはパニックに。
それよりもパニックなのは、康夫さんとあたしだ。
康夫さんが小声で!あたしに、「離婚の話しじゃないの?」と言ってきたので、同意を示すべく、あたしも頷いた。
そして、康夫さんが不思議そうに「あんなに話しにくそうにして『り』を連呼してんのに?じゃあ、何の話をしに来たの?」とあたしに言った。
「コソコソ話すのやめてください!あいつが離婚したいって言ってるんですか?」と怒るお父さん。
「お前、何話しにきたの?」と言う康夫さんに向かって、「誤魔化さないでください!離婚したいって言ってるんですか?全然、知らなかった。なんで、あいつは直接、自分に言ってこないんですか?そんなの、おかしくないですか?」と言って立ち上がり、お父さんは更に怒っている様子。
「自分に言っても話を聞かないからしょうがないとか、どうせ理解できないとか、むしろ、なんで気が付かなかったのか?とか、そんなこと言ってるんですか?あいつは」と喋りまくるお父さん。
部屋を右往左往しながら、喋りまくりつつ、怒りまくっている
どうやら、お父さんは離婚したいわけではなさそうな・・・・・
しばらく、そんなお父さんを康夫さんと二人で見ていたが、康夫さんが「言ってねーよ、そんなこと!」とピシャリと言ってくれた。
だが、お父さんは止まらず、「じゃあ、康夫さんは何でそんな事、自分に言うんですか?」と言って、喧嘩になりそうな感じに。
「お前、紛らわしいんだよ!『り』を何回も連呼しやがって。誰だって深刻そうに『り』を連呼してたら離婚だって思っちゃうだろ!」と康夫さん。
「じゃあ、離婚って言ってないんですね?あいつは言ってないんですね。なんだよ、もう・・・」と言って、お父さんはやっと落ち着いた。
あんなに険悪そうなのに、離婚しようと思ってなかったのか?!
男の人の気持ちも、わからん!
そして、何の話をしに来たのー?
お父さんの前に、あたしと康夫さんが座っている
お父さんの顔、こんなだったっけ?
久しぶりにちゃんと見るな
かなり強張っている様な・・・
学校の三者面談みたい
もう、どうにでもなれ・・・・
そんな感じです
「・・・・り・・・、り、り・・」
お父さんが、離婚の『り』の字を連呼している。
あたしがいなければ、もっと話しやすいんだろうが・・・
受験もあるから、気をつかってくれてるのかしらねー
「いいよ!わかってるから。簡単に、考え込まずに、シンプルにだな。もう、好きか嫌いか!これしかないんだよ。どっちなんだ?」と康夫さん。
「好きとか嫌いとかじゃなくて、家族として・・・」と言うお父さんに、康夫さんは「家族って考えるな!わかんなくなるから。一人の人間として、どう思うかってことを聞いてんの、俺は!」と言った。
考え込み、黙り込むお父さん。
だが、その間が耐えられないようで、康夫さんが話し出した。
「俺の時はさ、突然だったんだよ・・・」
その言葉にお父さんが驚いていた。
「康夫さんも?」
「そうだよ。・・・人の気持って全然わかんねぇ。」と康夫さんが言うと、お父さんは大きく頷いた。
「だよなぁ・・・。俺の時はさ、朝、いってらっしゃいのチューしてさ、家を出ようとした時、離婚しましょうって。何なんだよ!なぁ、わかんねーよな、女って!」と康夫さんが言った。
「・・・なんすか、それ?」とお父さんの表情が変わった。
康夫さんが、「俺が離婚したときの話だよ」と言うと、「離婚って、あいつが言ってるんですか?なんでですか?好きな男でもできたんですか?」とお父さんはパニックに。
それよりもパニックなのは、康夫さんとあたしだ。
康夫さんが小声で!あたしに、「離婚の話しじゃないの?」と言ってきたので、同意を示すべく、あたしも頷いた。
そして、康夫さんが不思議そうに「あんなに話しにくそうにして『り』を連呼してんのに?じゃあ、何の話をしに来たの?」とあたしに言った。
「コソコソ話すのやめてください!あいつが離婚したいって言ってるんですか?」と怒るお父さん。
「お前、何話しにきたの?」と言う康夫さんに向かって、「誤魔化さないでください!離婚したいって言ってるんですか?全然、知らなかった。なんで、あいつは直接、自分に言ってこないんですか?そんなの、おかしくないですか?」と言って立ち上がり、お父さんは更に怒っている様子。
「自分に言っても話を聞かないからしょうがないとか、どうせ理解できないとか、むしろ、なんで気が付かなかったのか?とか、そんなこと言ってるんですか?あいつは」と喋りまくるお父さん。
部屋を右往左往しながら、喋りまくりつつ、怒りまくっている
どうやら、お父さんは離婚したいわけではなさそうな・・・・・
しばらく、そんなお父さんを康夫さんと二人で見ていたが、康夫さんが「言ってねーよ、そんなこと!」とピシャリと言ってくれた。
だが、お父さんは止まらず、「じゃあ、康夫さんは何でそんな事、自分に言うんですか?」と言って、喧嘩になりそうな感じに。
「お前、紛らわしいんだよ!『り』を何回も連呼しやがって。誰だって深刻そうに『り』を連呼してたら離婚だって思っちゃうだろ!」と康夫さん。
「じゃあ、離婚って言ってないんですね?あいつは言ってないんですね。なんだよ、もう・・・」と言って、お父さんはやっと落ち着いた。
あんなに険悪そうなのに、離婚しようと思ってなかったのか?!
男の人の気持ちも、わからん!
そして、何の話をしに来たのー?
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