第14話
文字数 2,180文字
100均に行く
ただ、それだけなのだが・・・
おじいちゃんの冒険は始まったばかり!
「本当に申し訳ないが、今日は押して貰う。でも、今後は自分で動かせるようにするから。かたじけない!」とおじいちゃんが言った。
おじいちゃんは、重さを軽減させようと工夫をしているのか、車椅子の上で体を小さくしている。
すると椎名が、「いまは、電動の車椅子もあるし、出掛けることが多くなったら、そういうことも考えよう。今日は、こっちの都合で車椅子に乗ってもらってるんだから、気にしないでほしい。」と言ってくれた。
おじいちゃんは、椎名にお礼を言って、電動の車椅子についていろいろ質問した。
椎名はなぜか詳しく、おじいちゃんに説明してくれた。
きっと、電動車椅子についても調べてくれていたに違いない
なんて良い奴なんだ椎名よ!
良い友達をもったね、おじいちゃん
というか、おじいちゃんも、こんな孫が欲しかったよね・・・
ごめんね、おじいちゃん・・・
椎名は車椅子の押し方が上手で、スムーズに押せていた。
あたしも、家を出る時に少しだけ押させてもらったが、大竹さんが言うように思ったよりも重かった。
車椅子があっても、おばあちゃんでは、おじいちゃんを外出させるのは大変だっただろう。
今まで、おじいちゃんの移動はすべて車だったので、歩道をこのように進むのは新鮮らしく、電動車椅子の話を聞きながら、キョロキョロ周りを見て、好奇心旺盛な子供のようだった。
100均のお店に入ってからは、あたしが車椅子を押し、椎名は買い物かごを持ってくれた。
道路のときとは全然違い、ツルツルした床のせいか嘘みたいに軽く、ちょっと無理をすれば片手でも大丈夫なくらいだった。
100均は駅の近くにある、まあまあ大きいお店で、「色んな物が売ってるんだな。ヒャッキンっていうのは、何でも屋なんだな。」とおじいちゃんが一人で納得していた。
「大ちゃんの部屋を、大ちゃんが使いやすいように整理整頓した方が良いと思うんだけど・・・」と椎名。
そんなことまで、考えてくれてるのか?
孫のあたしでも考えていないのに・・・
椎名よ、かたじけない!
「そんなことまで、考えてくれて・・・。優くん、かたじけない!」とおじいちゃん。
同じこと言ってるーーーー
「多少、金がかかっても構わない。優くんが良いように買ってくれ!」とおじいちゃんが言うと、「結構、かかると思うけど、元々ある棚を使うから、三千円くらいかな」と椎名。
「えぇ、三千円?!三万円じゃなく?!」と大きな声でおじいちゃん言った。
椎名から100均の説明を受け、おじいちゃんに衝撃が走る。
「儲けは?!」「倒産した会社から安く買い取ったとかじゃなく、新商品を毎日?」「日本の物価はどうなってるんだ!」「こんな会社が何社もあるって!?」「俺が考えて作れなかった物が、100円で売っている!しかも、考えていた物より、もっと使いやすい!!」「企業努力の賜物だ!」
おじいちゃんの驚きは止まらない。
おじいちゃんは、まるでタイムトラベラーのようだった。
色々欲しがるおじいちゃんだったが、今日は荷物が多くなるからと説得し、おじいちゃんは5個、好きな物を買った。
また、レジでは店員の人に「こんなに安くて、良いものを買わせていただき、ありがとう。また、買わせてもらいます。」とお礼を言っていた。
椎名は用意していたリュックに商品を入れ、車椅子のハンドルにも商品をかけていた。
その他、持ちきれないものは、あたしが持って3人でホームに帰宅。
おじいちゃんは、女子三人にお土産を渡した。
それは、キラキラしたグラスで、同じグラスをあと2つ買っていた。
草太さんに、あのティーソーダを作ってもらって、おばあちゃんにお供えしたいらしい。
「絶対、あいつも好きだと思うんだよ」とおじいちゃん。
そう言われた草太さんも嬉しそうだった。
お供えだと、ソーダの気が抜けてしまうのでソーダなしにするという草太さんに、「あのソーダがいいんだよ!」とおじいちゃんが懇願。
おじいちゃんの願いが叶り、ソーダありで作ってくれるようになった。
おじいちゃんは、「今度、また100均に行ったら、みんなの分も買ってくるからな」と言った。
あたしと椎名、草太さんのグラスを買ってくれるらしい。
うあぁあーーー
もう、19時をすぎ、20時近くになっている!!
やばい!
お母さんに、何も言わずに出てきて、こんな遅くなってしまったーーーーー
「かなちゃん、お母さんには電話しておいたから大丈夫よ」と向井さん。
よかった!
怒られるのはいいんだけど、面倒で・・・
向井さんに感謝!
「ちゃんと親戚の者が送りますからって言っておいたから」とのこと。
草太さんが送ってくれるのか
悪いな・・・
お店のオープンで大変だろうに
「一人で帰るので大丈夫・・・」と言おうとしたところ、「じゃあ、行くぞ」と椎名がこちらを見て言った。
ええっ?
草太さんではなく?
こういうのって、年の離れた人が送るんじゃなかったっけ???
あたしは送ってもらわなくて良いんだけど
全然いいんだけど、そういうもんじゃなかったっけ?
本当に送ってもらわなくて良いんだけど、同じ年の子だったら、別に一人でよくない??
「早く来い」と椎名せかされ、あたしは家路に向かった。
ただ、それだけなのだが・・・
おじいちゃんの冒険は始まったばかり!
「本当に申し訳ないが、今日は押して貰う。でも、今後は自分で動かせるようにするから。かたじけない!」とおじいちゃんが言った。
おじいちゃんは、重さを軽減させようと工夫をしているのか、車椅子の上で体を小さくしている。
すると椎名が、「いまは、電動の車椅子もあるし、出掛けることが多くなったら、そういうことも考えよう。今日は、こっちの都合で車椅子に乗ってもらってるんだから、気にしないでほしい。」と言ってくれた。
おじいちゃんは、椎名にお礼を言って、電動の車椅子についていろいろ質問した。
椎名はなぜか詳しく、おじいちゃんに説明してくれた。
きっと、電動車椅子についても調べてくれていたに違いない
なんて良い奴なんだ椎名よ!
良い友達をもったね、おじいちゃん
というか、おじいちゃんも、こんな孫が欲しかったよね・・・
ごめんね、おじいちゃん・・・
椎名は車椅子の押し方が上手で、スムーズに押せていた。
あたしも、家を出る時に少しだけ押させてもらったが、大竹さんが言うように思ったよりも重かった。
車椅子があっても、おばあちゃんでは、おじいちゃんを外出させるのは大変だっただろう。
今まで、おじいちゃんの移動はすべて車だったので、歩道をこのように進むのは新鮮らしく、電動車椅子の話を聞きながら、キョロキョロ周りを見て、好奇心旺盛な子供のようだった。
100均のお店に入ってからは、あたしが車椅子を押し、椎名は買い物かごを持ってくれた。
道路のときとは全然違い、ツルツルした床のせいか嘘みたいに軽く、ちょっと無理をすれば片手でも大丈夫なくらいだった。
100均は駅の近くにある、まあまあ大きいお店で、「色んな物が売ってるんだな。ヒャッキンっていうのは、何でも屋なんだな。」とおじいちゃんが一人で納得していた。
「大ちゃんの部屋を、大ちゃんが使いやすいように整理整頓した方が良いと思うんだけど・・・」と椎名。
そんなことまで、考えてくれてるのか?
孫のあたしでも考えていないのに・・・
椎名よ、かたじけない!
「そんなことまで、考えてくれて・・・。優くん、かたじけない!」とおじいちゃん。
同じこと言ってるーーーー
「多少、金がかかっても構わない。優くんが良いように買ってくれ!」とおじいちゃんが言うと、「結構、かかると思うけど、元々ある棚を使うから、三千円くらいかな」と椎名。
「えぇ、三千円?!三万円じゃなく?!」と大きな声でおじいちゃん言った。
椎名から100均の説明を受け、おじいちゃんに衝撃が走る。
「儲けは?!」「倒産した会社から安く買い取ったとかじゃなく、新商品を毎日?」「日本の物価はどうなってるんだ!」「こんな会社が何社もあるって!?」「俺が考えて作れなかった物が、100円で売っている!しかも、考えていた物より、もっと使いやすい!!」「企業努力の賜物だ!」
おじいちゃんの驚きは止まらない。
おじいちゃんは、まるでタイムトラベラーのようだった。
色々欲しがるおじいちゃんだったが、今日は荷物が多くなるからと説得し、おじいちゃんは5個、好きな物を買った。
また、レジでは店員の人に「こんなに安くて、良いものを買わせていただき、ありがとう。また、買わせてもらいます。」とお礼を言っていた。
椎名は用意していたリュックに商品を入れ、車椅子のハンドルにも商品をかけていた。
その他、持ちきれないものは、あたしが持って3人でホームに帰宅。
おじいちゃんは、女子三人にお土産を渡した。
それは、キラキラしたグラスで、同じグラスをあと2つ買っていた。
草太さんに、あのティーソーダを作ってもらって、おばあちゃんにお供えしたいらしい。
「絶対、あいつも好きだと思うんだよ」とおじいちゃん。
そう言われた草太さんも嬉しそうだった。
お供えだと、ソーダの気が抜けてしまうのでソーダなしにするという草太さんに、「あのソーダがいいんだよ!」とおじいちゃんが懇願。
おじいちゃんの願いが叶り、ソーダありで作ってくれるようになった。
おじいちゃんは、「今度、また100均に行ったら、みんなの分も買ってくるからな」と言った。
あたしと椎名、草太さんのグラスを買ってくれるらしい。
うあぁあーーー
もう、19時をすぎ、20時近くになっている!!
やばい!
お母さんに、何も言わずに出てきて、こんな遅くなってしまったーーーーー
「かなちゃん、お母さんには電話しておいたから大丈夫よ」と向井さん。
よかった!
怒られるのはいいんだけど、面倒で・・・
向井さんに感謝!
「ちゃんと親戚の者が送りますからって言っておいたから」とのこと。
草太さんが送ってくれるのか
悪いな・・・
お店のオープンで大変だろうに
「一人で帰るので大丈夫・・・」と言おうとしたところ、「じゃあ、行くぞ」と椎名がこちらを見て言った。
ええっ?
草太さんではなく?
こういうのって、年の離れた人が送るんじゃなかったっけ???
あたしは送ってもらわなくて良いんだけど
全然いいんだけど、そういうもんじゃなかったっけ?
本当に送ってもらわなくて良いんだけど、同じ年の子だったら、別に一人でよくない??
「早く来い」と椎名せかされ、あたしは家路に向かった。
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