第10話
文字数 659文字
その夜のことなんだけど、フェラチオなんて初めてのことだったから、鳥肌が立つほどすごく気持ちが良くて本当にびっくりしたんだ。
その時のこと聞いてくれる? 僕と翔は二人だけの別世界にいた。窓の外は雷が鳴り、雨が窓を叩きつけていた。
翔ねた?
起きてるよ。くるかい?
凄い雨だね。と、そのまま翔のベッドにもぐりこんだ。そして僕は自分から翔の首もとに顔を埋めた。
どうした?……
なんか怖いんだ。寒いし心細かったんだ。
ぼくがいるだろ。うっとりするような目つきで見られ、どぎまぎしちゃってさ。
そうだけどさ、と僕は言った。ずっといてくれるわけじゃないでしょう? 僕がどんなにろくでなしかってことを、今にも翔が悟って、さようならするんじゃないかって気がして……そんなことを考えていたら、翔の唇が重なってきて、舌が僕の口の中に入って来たんだ。
始めのキスは長く深く、二度目からは安堵したように優しくなでるように舌を触れ合わせ、僕たちは舌を絡め合うキスをした。翔の唇は僕の身体のあらゆる場所をさまよう。
僕の性器はすぐに興奮して大きくなった。
僕の首に腕を巻きつけ、僕の性器を触りながら、翔が言った。僕がしてあげる。
してあげるって、何を?
僕は思わず息を呑んで、目をぱちぱちさせた。少なくとも男同士の間では愛情なんて口にすべきではないと思っていたし、男となんて考えられなかったけど、翔のカッコよさは、僕にとったらテレビの俳優のような存在なんだ。純粋に好きなんだよ。
好きだからするわけさ。それだけのことさ。
翌朝、目覚めると雨はやみ、窓には朝の陽が射していた。
その時のこと聞いてくれる? 僕と翔は二人だけの別世界にいた。窓の外は雷が鳴り、雨が窓を叩きつけていた。
翔ねた?
起きてるよ。くるかい?
凄い雨だね。と、そのまま翔のベッドにもぐりこんだ。そして僕は自分から翔の首もとに顔を埋めた。
どうした?……
なんか怖いんだ。寒いし心細かったんだ。
ぼくがいるだろ。うっとりするような目つきで見られ、どぎまぎしちゃってさ。
そうだけどさ、と僕は言った。ずっといてくれるわけじゃないでしょう? 僕がどんなにろくでなしかってことを、今にも翔が悟って、さようならするんじゃないかって気がして……そんなことを考えていたら、翔の唇が重なってきて、舌が僕の口の中に入って来たんだ。
始めのキスは長く深く、二度目からは安堵したように優しくなでるように舌を触れ合わせ、僕たちは舌を絡め合うキスをした。翔の唇は僕の身体のあらゆる場所をさまよう。
僕の性器はすぐに興奮して大きくなった。
僕の首に腕を巻きつけ、僕の性器を触りながら、翔が言った。僕がしてあげる。
してあげるって、何を?
僕は思わず息を呑んで、目をぱちぱちさせた。少なくとも男同士の間では愛情なんて口にすべきではないと思っていたし、男となんて考えられなかったけど、翔のカッコよさは、僕にとったらテレビの俳優のような存在なんだ。純粋に好きなんだよ。
好きだからするわけさ。それだけのことさ。
翌朝、目覚めると雨はやみ、窓には朝の陽が射していた。