23.聖霊降臨祭(ペンテコステ)
文字数 1,397文字
太陽は光を失った。聖所の垂れ幕が真ん中から二つに裂けた。
その時、イエスは声高く叫んで仰せになった、
「父よ、わたしの霊をみ手に委ねます」。
こう仰せになると、息を引き取られた。
「わたしは、わたしの父が約束されたものをあなた方に送る。
だから、いと高き所からの力を身に帯びるまでは、都に留まっていなさい」。
そして祝福を授けられながら彼らから離れ、天へと上げられて行かれた。
そうではなく、幻想的な言葉(ecstatic speech)だと言う人もいるんだ。
「言葉」と訳されているけれど、元はギリシア語のγλῶσσᾰ (glôssa)
これは「言語」の他に「舌」という意味も持っている。
日本では聖霊降臨祭とか五旬祭とも呼ばれるね。
ペンテコステはギリシア語で「50番目」を意味する。
イースター、即ち復活祭から50日目に行われるんだ。
イエスが昇天した10日後に聖霊が訪れたのでしょう。
50日後では随分と後ろ倒しにされておりますわ。
まさか復活から昇天までを40日と考えているわけでもありますまい。
神話の世界ではよくあることさ。
例えばヒンドゥー教で、仏陀はヴィシュヌの化身ということになっている。
ライバルを自分たちの世界に含んでしまうことで勢力を強めていったんだ。
そして、絶えず神殿の境内にいて、神をほめたたえていた。