ここで会ったが百年目

[日記・個人ブログ]

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108件のファンレター

 この冷めた時代、ポジティブな感動が難しくなってしまった気はしませんか?
 だからこそ、感動のありかを探してみたいと思いました。今まで、私は何に感動しながら生きてきたんだっけ? 自分でも忘れかけているので、あちこち再発掘を試みます。

 日々の雑記帳ではありますが、ブックレビュー多めになるかも? なるべく本気で感動したものだけを取り上げていこうと思います。かつてあった「ときめき」を思い出しながら。

※表紙イラストは、なっちゃん~様のフリー素材を使用させて頂きました。

ファンレター

「宇喜多の捨て嫁」

 この書評、つばめさんが先に先に興味が沸くように紹介してくださるので、夢中で読みました。娘を嫁がせた先を攻める、そんな鬼畜な状況が戦国時代にあったなんてびっくりです。親類の顔をして近づいて裏切るって最低ですね。でも、戦国時代はそうでもしないと生き残れなかったのでしょう。それにしても、そんな評判が散々たったあとで嫁がされる於葉さんが不憫でなりません。於葉さんがどのように運命と闘っていくのか、興味が沸きました。
 宇喜多直家は戒名が「涼雲星友」だそうですね。悪人なのにえらく浪漫チックで涼やかです。悪行の裏に、別な顔が潜んでいるのでしょうか。そのほかの短編も興味が沸きました。
 さすがの歴史物チョイス!!! いつも凄いなあと唸っています。

返信(1)

不二原さん、いつもありがとうございます! 返信遅れてすみません。
宇喜多直家の戒名、初めて知りました。そうなんですね、本当になんとすがすがしくて、ロマンティックなこと! 現世ではさんざん手を汚してきて、仏様に顔向けもできないから、せめて星を友達に……といった感じかなあと想像してみましたが、違うかも(笑)。
戦国時代は裏切りや謀反が横行していたとよく言われますが、それだけの厳しい状況だからこそ、どこまで人を信じるかが問われるんじゃないでしょうか。直家はまったく信じなかったわけですが、裏返せばそれは彼自身が誰からも信頼されなかったから。やっぱり人間は愛情を与えられ幸せに育たなくちゃいけないのだと、この作品から一番感じたのはそこでした。
今は環境に恵まれなかった人たちにようやくスポットが当たり始めたところだと思いますが、彼らが人と信頼や愛情を結べるようになるまで、文学には少なくともヒントを与える存在であって欲しいと思います。誰も置いてけぼりにせず、希望を与える作品が出てくると良いですね。