死神はいつも嘘を吐く

[学園・青春]

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今日もまったりライフの、田山姉妹と居候の死神少女が織りなす一幕劇。忍び寄る影には評論のチカラで立ち向かえ。死神少女たちの青春×思想に、抹茶ラテを添えて綴る日常ファンタジー。

ファンレター

第117話 桜花。【前編】

成瀬川さん、こんにちは。
「第117話 桜花。【前編】」拝読しましたよ!!
わあ、取り上げてくださり、本当にどうもありがとうございます^^

『桜の森の満開の下』の書評は、もともとは昨年1月に2000字コンテストのために書いたものでした。
1年以上経ってから反応をいただけるなんて、びっくりするとともに、うれしい気持ちでいっぱいです!!
コンテスト終了後に書評作品集にまとめてしまいましたが、こうして公開を続けていて良かったなぁとしみじみ思いました。
(引用の頁を明記した方が分かりやすいかと思い、先ほど追記しました。講談社文芸文庫のコンテスト参加作品でしたが、今手元にあるのが岩波文庫なので、そちらの頁番号になっています。書評全体の内容は一切変えていません)

「桜の美しさ」が「ナショナリズムと結びつけられ、「散る桜」は戦死を意味するようになった」という文章を書いていた当時、わたしの念頭にあったのは、やはり神風特別攻撃隊でした。
坂口安吾は、昭和22年に『特攻隊に捧ぐ』という短いエッセイを書いていますが、GHQの検閲により削除され、生前は発表されなかったそうです。(現在は読むことができ、安吾は「私は戦争を最も呪う。だが、特攻隊を永遠に讃美する」と書いています)
特攻隊には、山桜隊、若桜隊、葉桜隊と、桜にちなんだ名前が多いですよね。
この事実も初めて知ったときは、非常に驚いたものです。

茨城県鹿嶋市に「桜花公園」があるのですね。今回のお話を読んで、初めて知りました。
成瀬川さんが実際に慰霊祭のお手伝いした体験を交えて書いてくださる、神雷桜花特別攻撃隊のお話、心して読みたいと思います。
後編をお待ちしていますね。

返信(1)

こんにちはー!! お読みいただけて嬉しいです!! 坂口安吾の読書会って、いいなぁ。無頼派三羽烏だと、太宰の玉川上水には行ったし、オダサクの『夫婦善哉』の舞台になった店で善哉食べて、その店がある法善寺横丁で水掛不動尊のお参りもしましたが、坂口安吾に関連した場所には行ってないのです。が、著作には若い頃、親しんでいました。文学青年にとって「堕ちよ!」は、格好良すぎでしょう! mikaさんのレビュー(ブックガイド)で安吾の本からの抜粋が多々あるわけですが、これ、知らないひとに説明すると「凄い」ことなんです。普通、コラムや評論などの場合、多くは始めか終わりに、抽象化させて結論を述べることをするんです、説得力持たせるのと、それから読みやすくするために。でも、安吾のエッセイは、固有名詞のオンパレードで、「そのときのケース」だけを書いていて、普通の書き手のように分かりやすく「まとめ」をするか、というとそんなの「書かない」のがほとんどで、その固有名詞も、知識や当時のこと、それに文脈などを知っておかないとならなくて、それらが書いてあった場合、ノートにまとめるとすると、固有名詞の説明を書かないとならないし、抽象的な言葉でまとめちゃうと「自分の言葉で言い換えた」文章になるから、まとめにはならない。そこを、mikaさんはうまく汲み取って引用・抜粋を行っている。そこの部分だけでも凄い。これは坂口安吾だけでなく、花田清輝のエッセイもまた、そうなのですけどね。

『桜花』の話は、続きを書くのに数週間お時間いただきたいかなー、って思っています。もともとこのチャットノベルの更新が少なくなったのは、毎回、仕込みに一週間はかかるし、ベタ打ちなので、サイトがなくなったら消えちゃうからモチベーションが下がって。そのかわり、社会・時事などのために、完結させないで、開店休業に近いカタチにしていて今も気が向いたときに書いてるのがこの『死神〜』です。
いつも以上に、今回の桜花部隊の話は、さらっとは書けないのにメモを取りながら気付きました。いくつかピースがあって、その組み立てのために、もう一度資料にあたろうと思っています。手伝いの体験だけでも書けるのですが、そうはしないですねー。ちょっとひねくれて書く予定です。

あらためて、『桜の森の満開の下』の書評、ありがとうございます、インスパイアを受けました!! 僕も僕で『特攻隊に捧ぐ』文章を、書きたいと思います。少し時間をいただいて、その上で数回にわけて書くことになると思われますが、よろしくお願いします!!