【2000字】太陽の沈まぬ国

[歴史]

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5件のファンレター

16世紀フィリピンで実際に起こった事件「トンドの謀議」。そこに加わった日本人武将の話を、書簡体小説の形で構成してみました。
驚くほど国際化していた戦国時代。そして吉近バルタサルは実在の人物です。三話がセットになっておりますので、ぜひ続けてご覧ください!

ファンレター

鶴の一声、許す!

こんばんは! 初めての歴史小説(正確には2作目:僕は英雄コンキスタドール)、大変面白く読ませて頂きました。男の野望が渦巻く世界、闘い疲れ帰って行くところにこそ、本当の太陽があるというメッセージを感じました。さて現実に目を戻し、印象に残ったのは「ベラ総督の鶴の一声」。「許す」ということはなかなか難しいですよね。そこは、現代を生きていく上で大変勉強になりました。有り難うございます。

返信(1)

銀狼さん、返信遅くなりました! いつもありがとうございます。
「僕は英雄~」もお読み下さったのですね。歴史小説は史実として分かっている部分が動かせないので、描き方にすごく工夫が要る分野だという気がしています。それだけに読み甲斐がある作品が多いですが、物語として魅力的になるかどうかは難しい。私もいろいろ工夫してみようと思っています。
こちらの作品、題材としては以前に長編として一度書き上げたものなんですが、あまり出来が良くなくて、ここでは公開しておりません。この時は2000字という制約があったために、かえって描き方に工夫ができたかな、という感じです。
「ベラ総督の鶴の一声」ですが、本当なら植民地総督としては示しがつかないので、反逆分子を生かしておかなかったはず……それでも許したのは人の情けというよりも、すでに関係者の処刑を終えていたから問題を蒸し返したくなかったのかな、という気がします。つまりバルタサルがもっと早く到着していたら、彼も処刑を免れなかっただろうな、と(笑)。事実、通訳のフィリピン在住日本人は殺されています。
いつかこれも、ちゃんとした作品に仕立てたいです。コメント、本当にありがとうございました。