人工惑星ノア

人類のエゴ


*第9回星新一賞落選作の改編です。

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帰還!!

村山さん、こんにちは。読了しました。ハードな世界観、設定の的確さ、それを達成しつつ、星新一の短編のとある一篇を想起させる終わり方。見事です。落選したことを強調されていますが、たぶんそれはこの作品が徹頭徹尾〈常識的・模範的〉だったからのように思えます。「なるほどな、そうなるよな」と納得してしまうところがこの作品の重要な点ですが、センス・オブ・ワンダーでこれを表現する場合、グレッグ・イーガンが得意とするようなトリッキーさも、もしかしたら必要だったのかもしれません。ですが、僕はこの作品が好きです。たとえば見せ物になってしまう短編SFだと筒井康隆の『最後の喫煙者』などがありますが、ガチで見せ物になる表現をすると、村山さんが見せる〈ノア〉の世界が、現代的で〈ストレート〉になると思います。おいしい料理を食べた読後感でした。さて、この料理の種類ですが、僕は懐石料理だと感じました。ニュースや時事問題で丹念に仕込んだ、ゴージャスな日本の味です。ごちそうさまでした!! また、村山さんのガチSFが読みたいと思いました!!

返信(1)

るるせさん、最後まで読んでいただき有り難うございます。
気に入っていただけたようで、嬉しさがこみ上げています!

そして、なる程。常識的、模範的。トリッキーな要素が必要。確かに、よく言われることかも知れませんが、憧れや目指すものがあると、それを超えるものが創れない。これに嵌まりこんでいるかもしれませんね。ラストの持っていき方なんかは、かなり星新一作品を意識して作ったのは、確かですし……。

るるせさんに、読みたい! と思っていただけるSF、頑張りたいです。今年も挑戦します!!気合い入りました。有り難うございました。