暗礁上の詠唱・真砂タウンガイド

[SF]

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44件のファンレター

地方都市、黒松県黒松市常世町。
大企業真砂グループの本社と先端半導体部門が移転し、自然あふれる最先端テクノロジータウンに生まれ変わった、通称真砂タウン。
夏休みに転入してきた少女を巡る、ガールミーツガール、ガールミーツボーイ。
一癖も二癖もある真砂会長の孫たちや、バーチャルアイドル仕立てのチャットボット「ナラティブ・リーディング・メロディ」との、夏休みイベントダイアリー。

ファンレター

一気読み!

こんにちは。一気読みさせて頂きました!

正直に言いますと、私もリンクを貼りたいが為に一作だけ書きましたが(と言うか形式を利用しただけ)、チャットノベルが苦手で極力避けてきました(汗)

でも、佐久田さんのこの物語は、皆様のファンレターを読ませて頂いており、ずっと気になっていました。
「代理ミュンヒハウゼン」「チャット・ボット」「ウーブン・シティ」「セクサロイド」「ひも理論」など、気になって仕方のないワードがファンレターに溢れていたので、恐る恐る読んでみたら……止められませんでした。

近未来の実験都市のような舞台設定に、どことなく森博嗣先生の世界観を連想しました。サイエンスフィクションなのでしょうけど、目立つような綻びがなく、設定に溺れるようなこともなく、純粋な「物語」としてもとても読み応えがありました。

チャットノベルの特性とか利点が、少しですけど分かった気もきます。
キャラクターも皆さん魅力的でした。
暗礁に乗り上げていても、何もないように取り繕う少女たちが、痛々しくて悲しくて……しかし、少しずつ自分を取り戻していく姿に、いつしか全力で応援していました。

AIが進化しても、カウンセラーの仕事は人間が担うだろうと言われてはいます。
でも、既に実社会でもメンタルヘルスにAIを取り入れ始めていますし、メンタルとフィジカルの間に生じる信号や波動を感知して、詳細に分析していけば、メロディちゃんのようなバーチャルなカウンセラーも実現するでしょうね!
ステキな物語をありがとうございましたm(_ _)m

返信(1)

わわ!実力派人気作家の櫟さんに、読んでいただき恐縮です!
櫟さんがチャットノベルを苦手だなんて意外過ぎです。『【誕生】が誕生するまで』は櫟さんパーソナリティーのラジオみたいで、聞き耳たてて読むような雰囲気で面白かったですよ。

私は“地の文”に体力がないので息が続かず、その点チャットノベルは会話中心に作れるので楽という……。そして子どもの頃マンガ家になりたかった夢を、チャットノベルで成仏させているのです。^^;

そそる理系ワードを取り入れていますが、深掘りすると馬脚を現すので、上っ面だけ……。「目立つような綻びがなく」にホッとしました。
あ、嬉しい!設定にやや時間をかけたのですが、まさしくそれに溺れ、こぢんまりしていないかと気になっていました。“純粋な「物語」”と捉えていただいて胸熱です。

キャラクタ―にも寄り添っていただき嬉しいです。
最近、「私たちは、悲しみを受け止めてくれる人がいてはじめて悲しむことができる」「孤独で、人間に対する感情が凍りついて麻痺しているときには泣くことはできない」と読みました。
友達、ひいてはAIでもいいと思うのです。対話することで傷が整理され回復に向かえば。櫟さんが書かれたバーチャル・カウンセラーは現実味ありますね。
こちらこそ、素敵なお手紙をありがとうございました!