紺碧の波

[ファンタジー]

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23件のファンレター

 廃材で作られた、生まれながらにしてぼろ船の帆船軍艦「妙香(みょうこう)」
 櫂と帆を使って推進する櫂式戦艦が主流の波州海軍の中にあって、「妙香」は初めての帆のみで推進する艦であった。が、その艦長は「粗野。そして、だらしない。食い意地が張っている上に、どこでも迷う方向音痴。極めつけは……希代のおっちょこちょい」である乱鳳。もちろん軍艦の中では常に末席に位置していた「妙香」であったが、ある日その美貌のせいでトラブルに巻き込まれることが多い青年士官、志吹が転属してくる。そして「妙香」は、ある任務を負って僚艦と出航するが……。
 格好いい海洋ものが書きたかったのに、やっぱり私が書くとコメディーになってしまいました。(苦笑)9話で一区切りですが、オムニバスとして不定期で更新していきます・
 守屋純子オーケストラの「Into The Bright Decade」をヘビロテしながら書きました。海戦場面では「Walking Down The Nakamise Street」にお世話になりました。ノリノリの最高にハッピーな曲です!
 これは拙作「青銀の風」のスピンオフです。現在本編には出てきませんし、完全に独立していますが将来的には登場人物があちらにも出てくる予定。(107話宝物の最後にちらりと出てきます)
 今回「妙香」のモデルにしたのは初期にボルチモアで作られたクリッパーです。(「妙香」はもっと小型)それにしてもクリッパーの元になったスクーナーってほんとに早そうで綺麗な船なんですよね。うっとりです。
 でも、一番好きなのは一次大戦の頃の軍艦だったりします。あ~軍艦、萌えるわ。(笑)

ファンレター

第2章

あの海賊との戦いは、何かの陰謀だったということでしょうか。この唐突な第二章のはじまりに面食らいましたが、新たなキャラの登場が楽しかったです!
吾美教官、存在感があっていいですね。不二原さんの作品には不可欠?のセクシー美女(笑)。そしてあちこちに散りばめられたコメディー感がいい! これこそ不二原節だなあと思いました(笑)。
「つねり波」というのは不二原さんの創作した言葉ですか? 本当にどの作品でも、こういう細部がよくできていますね。
艦長の判断、ちょっと無謀かも、とは思いました。味方をあざむくのは、よほどの緊急事態でないと……。
ラストの横嶋。ほら、なんか怪しいじゃないですか(笑)。志吹たち、大丈夫かな?
次回も楽しみにしています!

返信(1)

 お読みいただきありがとうございました。
 前回のラストとはちょっとちぐはぐな始まりですみません。(後日修正を考えてみます)彼らが実は罠にはまっていたと言う設定は1章からあったのですが、うまく表現できてなかったですね(汗)ご指摘ありがとうございました。
 そして、艦長の判断は本当に全くもって最悪なんです。作中では「つねり波」にしましたが、本来は「三角波」「土用波」と呼ばれる海難を起こしやすい波を想起して書きました。いろいろ荒れた海の事を書いてあるブログとかを読んでいたら、ハーフパイプ型の地形というのが出てきて、参考にさせてもらっています。荒れることがわかっているところに船を出すのは、絶対に現実ではやってはいけないことなので、艦長にも酷い目にあってもらいました。
 今後は艦長の影が薄くなるほど吾美教官、いや吾美艦長が活躍します。また、ゆっくりとお暇ができたらご来訪いただけると幸いです。
 ご感想をいただき大変ありがとうございました。