このあいだはごめん

文字数 1,572文字

毎日、話したいことが山ほどあるのですが
まだあなたは話すことより大切なこともたくさんあるから
母はここで話すことにしました。
まずは、毎日何回も言っているけどほんとにだいすきです。

謝罪から始まるなんて、身勝手な母らしいと思われるかしら。

2歳になる前からお話が上手なあなたが
「おこって」と言うようになったとき母は戸惑ったものの、
悪いことをしたら怒ったほうがいいのかな?と思い始めました。
あと、お店や道路であなたがキャッキャ言って走り回ったり泣いたりするのを
だいたい近所の人は優しく見守ってくれるけど
迷惑をかけすぎなのでは、と不安に思うことも増えてきました。
最近はネットやSNSがカスタマイズ表示になって、
子育て関連の情報が勝手に出てくるようになり
「子供を注意しない親」についての記事などが目につき
煽られてしまっていたところもあると思います。
あとパパが外で「やめさせたら」とか言うので
一言言うだけでやめてくれるあなたになってもらう必要があるのか?とときどき思うのも少し関係あるかもしれないです。

少し前から、ごはんのときに食べ物で遊んだりフォークを投げたりするのをちょっと強く注意するようにしました。
いつから怒るのがいいのかなぁと思いながら。
パパはいつものように「調べてみたら」と言っていました。

そしてこの間のこと。
ふたりでの晩ごはんも終盤になり、
あなたはスープの中の野菜を、注意しても注意しても、何度も掴み上げて楽しんでいました。
もうやめさせよう、と大きな声でダメ!と言って
お皿を取り上げて椅子から降ろしたらあなたはとっても泣きました。

たぶんここまではいつものことですが、
あなたがすぐ「抱っこ」と言ったのに
(今は怒ってる設定だったな)と思って
「今怒ってるから抱っこしない」と答えると
あなたはもっと泣きました。

母はなんだかもうわけがわからなくなって
慌ててネットで調べたら三歳までは怒らなくていい、という記事が出てきました。
今になって思えばたぶんそれを最初に見なかったとしても
怒らなくていいという記事を探しただろうと思います。

それを読んですぐあなたを抱きしめて、何度もごめんね、と言いましたが
あなたに何か恐ろしい体験をさせたのではと不安になりました。

そういうわけで、無駄に怒ってごめんなさい。
またしばらく怒ってる設定はしないようにします。
でも危ないことはやめさせます。
それもまたやりすぎかどうか、よくわからなくなるけど。

怒る必要がないとわかって母は気が楽になっています。
あの日の翌朝は動揺が続いていて保育園の連絡帳に書いてしまったから、
来週先生にお話してもらうことになってしまったけど。

今のあなたは、いろんな挑戦がときどき危ないことと、
家以外の場所で叫んだり走ったり癇癪を起こすのと、
ごはんのときにふざけすぎてしまうことくらいしか注意することがありません。
保育園でもお友達に乱暴していないみたいです。
母はそんなあなたを誇りに思っています。
既にとっても優しいことにも驚いています。
あといちばん助かるのは、あなたが痛いことや嫌なことをすぐ教えてくれることです。
本当にありがとうございます。

これからもあなたが楽しくのびのびと大きくなれるように応援させてもらいます。
だから母が「疲れたから無理」と言っても、
抱っこもおんぶもこっち来てあっちいっても、言うのをやめないでください。

謝罪と言いながら自己満足じゃないの、と思われてたら更に申し訳ない。
次は楽しいお話にします。挽回できますように!

そうそう、パパに不満はあるけどそんなに深刻ではありませんので、お気になさらず!
これは母とパパの問題ですが、うまく母の気持ちやあなたの状況を説明できるようがんばっていきます。
ここまでにも何回も山みたいなときを越えてきています。
パパもとってもいい人なので、あなたはラッキーガールです。
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