第7話 呪いたいわけじゃない
文字数 546文字
おれが部室でインスタント珈琲を自分の椅子に座って飲んでいると、一年後輩の二年生女子、佐々山が、
「三回死んで三回生まれ変わっても萌木部長と出会う気がするわ」
と、言うのでぼふぉ、と珈琲を吹き出してしまった。
せき込んだあとに、パソコン周りをウェットティッシュでふき取って綺麗にした。
「どういう意味だ、佐々山? 呪いか? おれに対する呪いがあるのか?」
「呪いというか……のろけね」
咳払いするおれ。
「どこらへんがのろけなんだ」
「この文芸部に対する……愛?」
「あー、あー、そう、そうだよな……」
「ちょっと部長ぉ、自分がモテてると勘違いしたのかしらぁ?」
「ふむ、勘違いした!!」
「素直すぎる!?」
「三度目の正直で、転生して佐々山はそれでも文学を目指すのか」
「そうねぇ。異世界に転生したらこの部活と現代世界設定がもったいないし」
「現代世界設定……」
「いつもありがとね、部長」
「いきなりどうした、佐々山」
「素敵な文芸部だと思うもの」
「確かに、な」
しゃべっていると、青島と月天の一年生コンビと、それから遅れてあくびをしながら二年の山田がやってくる。
佐々山は叫ぶ。
「ここでいかれたメンバーを紹介するぜぇー!」
「しないでいいよ!?」
ツッコミを素早く入れたのは山田だった。
こうして、今日も部活が始まる。
「三回死んで三回生まれ変わっても萌木部長と出会う気がするわ」
と、言うのでぼふぉ、と珈琲を吹き出してしまった。
せき込んだあとに、パソコン周りをウェットティッシュでふき取って綺麗にした。
「どういう意味だ、佐々山? 呪いか? おれに対する呪いがあるのか?」
「呪いというか……のろけね」
咳払いするおれ。
「どこらへんがのろけなんだ」
「この文芸部に対する……愛?」
「あー、あー、そう、そうだよな……」
「ちょっと部長ぉ、自分がモテてると勘違いしたのかしらぁ?」
「ふむ、勘違いした!!」
「素直すぎる!?」
「三度目の正直で、転生して佐々山はそれでも文学を目指すのか」
「そうねぇ。異世界に転生したらこの部活と現代世界設定がもったいないし」
「現代世界設定……」
「いつもありがとね、部長」
「いきなりどうした、佐々山」
「素敵な文芸部だと思うもの」
「確かに、な」
しゃべっていると、青島と月天の一年生コンビと、それから遅れてあくびをしながら二年の山田がやってくる。
佐々山は叫ぶ。
「ここでいかれたメンバーを紹介するぜぇー!」
「しないでいいよ!?」
ツッコミを素早く入れたのは山田だった。
こうして、今日も部活が始まる。