第33話 有希は全裸のまま伸に馬乗りになってパジャマのボタンに手をかける

文字数 354文字

 バスルームから出ると、有希は、二つ並べて置かれたシングルベッドの右側で、頭から布団を被っている。枕元には、家から連れて来たシンノスケが座っている。


 空いているほうのベッドに体を滑り込ませると、隣の布団がごそごそと動いて、有希が中から顔を出した。

 なんだ、起きていたのか
 伸くん、もう寝るの?
 うん。ユウも今日は疲れただろう
 つまんない
 え?
 僕は、伸くんが出て来るのを、今か今かと待っていたのに
 そう言いながら布団をはねのけると、有希は、何も身に着けていない。
 あ……
 有希が、口を尖らせる。
 伸くんは、僕としたくないの?
 いや。……したい
 じゃあ、パジャマなんか脱いで
 そう言うなり、全裸のまま伸に馬乗りになって、パジャマのボタンに手をかける。有希の久しぶりの大胆な行動に、戸惑いながらも、体が熱くなる。
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