第7話

文字数 370文字

 小夜は少し前までは嫌いだった、第五日曜日に催される隣室のパーティを、心待ちにするようになった。もちろん、あの日にいた隣人の友人達が来ることは、もうない。

 今では、ハードロックが大音量でかかることもない。そのかわり、まるでバックグラウンドミュージックのように小さな音量で、クラシックが流れている。

 招待客はみんな若く健康だ。小夜の好みからすると、やや欲望に満ちあふれ過ぎている傾向があるが、今では小夜のお友達になった隣人に「小夜さんが魅力的すぎるのですよ」とさとされれば、それもそうかと思う。それ以来、どうせならと、男に欲望を向けられるのは、ちょっとしたスパイスとして楽しむことにした。

 そして第五日曜日を小夜が楽しめるようになった何よりの理由は、隣人が小夜の嫌いな掃除を引き受け、出たごみをきれいさっぱり片付けてくれるようになったからだ。
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