第二話「魂を探す人」

文字数 228文字

「私の魂はどこですか?」
別の星で人々に尋ねて回る人がいた。
「ある時から突然、私には魂がなくなってしまったんです」
「分かりますか?この身体を滾る情熱がなくなってしまった」
「何も感じることがないんです」

家々の扉をノックし、魂を失くした人は尋ねて回った。
ある扉を開けると、黒い雨が降る景色が目の前に広がっていた
そこは魂の降る星だった。

「やったあ!こんなに魂が降っているなら、
私の魂もここに降ってくるに違いない!」

喜んだ言葉は発するのだが、その者に表情はなかった。
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