短編小説に目覚めたで。
文字数 1,881文字
あれかて、特にプロットも長さも決めずに書き散らしていたら、いつか完結したみたいな作品やからな。俺は大体そんな感じで自由に書き散らすのが普通なんやけど、この2000字文学賞では2000字という枠が決まっていて、テーマも決まっている。その枠内で書くいうことで、俺にとっては非常に負荷のかかる仕事になるわけや。
俺はここでも何度か言ってるけど、NOVEL DAYSではアマチュアでもプロ意識を持って書くべきや思てるねん。プロならオーダーに従ってきっちりええ作品を仕上げなあかんやろ?そのためのええ稽古させてもろてることに感謝してるんや。
乱歩だけやないで。ポーは推理小説の始祖とも言われる作家やからな。たとえばコナン・ドイルのホームズとワトソンの関係な。よく名探偵のやや愚鈍な助手兼記述者のことを「ワトソン役」とかいうけどな、あれかてポーの「モルグ街の殺人」の名無しの記述者と名探偵オーギュスト・デュパンの関係をパクったもんやからな。
ほお、なかなかええとこ突くやんけ。いや、ポーでも「黒猫」とか「黄金虫」とかデュパン物とかはそうでもないねん。しかしポーの代表作といえば「アッシャー家の崩壊」や。あれは短編のくせに読むのに気合が要るで。ラノベしか読んだことない奴なら最初の1ページで挫折するくらいや。読んだか?
アホ言え。我慢して読み進んだらその甲斐はあるんやで。中盤からは小説から音が聞こえるし絵が見えてくるんや。俺はあんな怖い小説は他に無いと思てるで。そしてあの歴史に残るラストシーン。よくこれをありふれてるとか、ベタだとかいう間抜けが居るけど、それはこのラストシーンが見事すぎてホラー映画なんかで100万回くらいパクられたからや。ダリオ・アルジェント監督「サスペリア」なんかもそうやな。