第4話 四ツ竹。
文字数 415文字
大惨事(第三次)世界大戦、末期。
安住の地を奪われ、狭い列島内の、
残されたわずかな乾いて硬い地面を求めて
右往左往する人々は。
いくらかなりともマシな状態な家屋があれば、
そこに借り住まいしたし。
なければ。
枯れ葉てた竹藪から手ごろな孟宗竹を切りだしたり。
燃え崩れた他人の家から、物干し竿を持ち出したりして。
簡易な雨宿りの天幕を張って暮らした。
大小・形も様々だったが。
ほとんどそうしたサバイバルの知恵を持たずに難儀していた
元・都市型インドア住民たちに。
「生きろ!」と励まして、
仮説テントの自作方法などなど…を。
伝えて歩いた男や女たちがいた。
という、話だ。
彼ら彼女ら(または特有の、彼。)の名をもらって
『ヨッタケ』テントと、呼ぶのだとも。
あるいは単純に、その形状から、
『四つ竹(脚)テント』または、
『八つ竹(脚)テント』と呼ぶのだとも…
言われたが。
その大雑把な組み方は、以下の通りである。
(図解・略)