第2話 リングトリン。
文字数 226文字
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リングトリンの樹は、もともとは、
トリンタ・ラン・リング・イトイン
(聖なる古老/賢者)と
呼ばれていたらしい。
時代が下り、
王室による神政時代が終わりを告げると、
古き権威や仰々しい格式なんぞも
順々に姿を消していったが。
リング・イトインは
リング・トリン(陽気なじいさん)と
略称されても、なお。
すべての人々の心の拠り所として。
今も変わらず、まほろばの丘の上に立つ。
樹齢、数千年を超えると言われる
大樹である。
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