宴会
文字数 1,805文字
ここはアステール18階層の地。
大きな街があり平和で豊かだ。
気がつけばすでに夜である。
晴人のギルドは宴会場へと向かった。
妹に関する手がかりみたいな情報が欲しいのだ。
宴会場はいつも騒がしい。
そしていろんなギルド達がいる。
『もしかしてビギナーハンターじゃね!?』
『おいおい、勘弁してくれよ!』
“ギャハハハハハアァ…。”
宴会場にはいろんなハンターがいる。
彼らはイエロー級やパープル級といった上層ボスモンスターを狩猟したハンターたちだ。
晴人たちのギルドのステータスカードは皆んなホワイト級で初級クラス。
晴人はビビりながら妹の事を知っているか聞いてみた。
相手は凄腕のハンマー使いでパープル級だ。
40階層のボスを倒した経験者だ。
体つきがよく身長もデカイ。
180cmはあり晴人を見下した目で見ている。
ロゼッタはこの状況が最悪と察知しお店を出たいと思っている。
だが晴人は動じない──。
“やっちまえ!”
“いけいけーー!!!”
“よっ!フレガート!!!”
宴会場のド真ん中で喧嘩腰になっている──。
ギャラリーができて注目され始めた。
晴人に大声で叫んだロゼッタ。
“バタバターン…”
晴人はフレガートに勢いよく飛ばされ、
大胆に料理などが乗っかったテーブルへと押されたのだ。
“ヤルーーーゥ!”
“フレガート!いいぞ!”
ギャラリーは盛り上がっている。
ロゼッタは晴人を心配しながら見ている──。
“勝てるわけがない”そう思ったのだ。
すると──。
“カラン…コロンッ…”
扉がそっと開き、姿を見てみると──。
なんと萌宮族の快斗が現れたのだ。
快斗の後ろには4人ハンターがいる。
どうやら5人編成で組んでいるらしい──。
“おいおいマジかよ…。”
“青の騎士団って60階層のボスを倒したブラウン級だよな。”
“父親が亡くなってパーティーは全滅と聞いたけど…。”
どうやら萌宮族は青の騎士団と呼ばれているらしい。
ブラウン級というのは60階層のボスモンスターを狩猟したら得られる称号である。
萌宮族の父、萌宮 双十郎の編成はブラウンまで行き、
最強ハンターと呼ばれている。
だが父親の死後、60階層の上は誰も行かず皆んな恐れている。
三大最強の一族の特攻魔法が通用しない70階層は無謀な挑戦と言っても過言ではない。
快斗は父親の仇を打つべく70階層へと目指す。
晴人は妹を助けるべく70階層を目指す。
ロゼッタは街がひどい目にあった為70階層を目指し狩猟する。
“彼らは目的があり70階層を目指している。”
ここ最近のハンターは最上階120階層のボスを倒したら獲得できる
『願いが叶う石:エテレインストーン』が目的なハンターばかり。
“仲間とかどうでもいい、欲望しかない人たちなのだ。”
快斗はそんな奴らを許さない。
ハンター同士で争っても何も起こらない。
萌宮族の父、双十郎の編成チームは快斗も一緒に同行していた。
父の死を目の前で目撃し、父親の最後に言い残した言葉が──。
“仲間だけは、大切にしろ──。”
そう言い残して死んでしまった。
フレガートは怯えながらも抵抗をする──。
身動きができない状況。
可愛くロコットが宴会場を去ったフレガートに大声で言った。
戻ってきたフレガートはハンマーを手に取り去って行ったのだ──。
騒がしかった宴会場は少しだけ賑やかな状態に戻り、
青の騎士団と晴人のギルドで酒を楽しく飲み夜を明かしたのだ──。