謎の卵

文字数 1,420文字

アステール18階層は大きな街に豪邸がある。

街で子犬を追いかけていた謎の少女アリスと出会い物語は始まる──。


豪邸で食事をしている途中に突然とアリスが現れた。

元気のない表情だ。

三太夫、お姉ちゃんが帰って来たわよ。
ロゼッタお嬢様が…!?

驚いた表情を浮かばせる執事──。

そして食事をしている晴人とロコットの2人は手が止まる──。


執事は慌てながら駆け足でロビーに向かった。

あとを追う晴人とロコットとアリス。

お帰りなさいませ。ロゼッタお嬢様。ご無事でしたか?

ロゼッタの服はびしょびしょに濡れていて、

何やら大きめの卵を抱えている。

お前、大丈夫だったか?
わたくしがご一緒してれば…。
私は大丈夫だから。心配しないで。
ですがユッピテルシティーの被害報告を聞いて心配で…。

ロゼッタはアリスの誕生日プレゼントを買いにユッピテルシティーへと向かったのだ。

18階層には売ってないということで一人で目指そうとするも、

アステール内は危険なモンスターでいっぱいで心配になった執事が一緒に同行しようとしたが

ロゼッタの命令でアリスの面倒を見るようにと命じた。


ユッピテルシティーに到着したロゼッタは買い物をしようとするも、

街の天気の異変に気付き始めた。

すると突如70階層のボス、ジ・ディレオンが現れて街を荒らしているのを目撃しボスの元へと近付こうとする。


だがボスはしばらくして空を飛び、天気は元に戻った。

そして近くに呆然とした青年を見て声を掛ける。

それは晴人だった──。


ロゼッタは晴人の妹がジ・ディレオンに拐われたことを聞き、

お互いに妹がいる同士”助けなきゃ”と思い晴人と一緒に戦う決意をする──。


そして70階層を目指す途中の渓谷でボロボロの吊り橋を渡りきれず崖に落ちたのを晴人とロコットは心配しているのだ。


崖に落ちたロゼッタはというと、

奇跡的に藁が敷かれているモンスターの卵と思われる場所に落ち無事だ。


そして好奇心を持ち謎の卵を持ち帰るのであった。

持ち帰る癖は、姉妹揃って同じだ。

なるほど…。そういう訳ですか…。
執事はそう言いながら卵を預かった。
この卵は元にある場所へ帰しましょう。
三太夫はいつもそう言うよね…。
少しムキになったロゼッタはシャワールームの方へと去って行った。
すみませんね。ロゼッタお嬢様も似た性格なんですよ。

執事は晴人たちに食事の続きをするように言いシャワールームへ行ってしまう──。

心配した様子でシャワールームにいるロゼッタに話し掛けた。

ロゼッタお嬢様。この後、どうされるつもりですか?
晴人たちと一緒に行くわ。
ですがしかし…。
なんか、ほっとけないのよね…。三太夫ならその気持ちわかるでしょ?
・・・──わかりました。

執事はロゼッタの言葉を聞き少し涙目でいる。

“ほっとけない”その言葉が執事には嬉しかった──。

お嬢様…。立派になりましたね…。
心の中で思う執事であった──。

その頃アリスは執事がシャワールームに行っている間に、

執事の部屋で預かっていた謎の卵を手に取りロゼッタの部屋へと運んだ。


ロゼッタはバスタオルで頭を乾かしながら自分の部屋へと向かい、

謎の卵が置いてある事に驚いた。


謎の卵の近くに置き手紙も置いてあり中身を見たロゼッタは少しニヤけた。


“お姉ちゃんへ 卵、大事にしてね。”


ロゼッタは新しい黒のコートに着替え卵を隠しながら家のロビーへ向かった。

お待たせ!

アステールの上層に行く準備ができた晴人とロコットそしてロゼッタ。

3人は新たなる階層へと目指す──。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色