No.02『物語作りで自給自足』

文字数 1,371文字

僕は幼い頃から他人の感情に影響されやすい性格でした。

不機嫌な人が近くにいるとハラハラし、穏やかな人が近くにいるとゆったりする。
辛そうにしている人が近くにいると苦しい気持ちが流れこんできて、楽しそうにしている人が近くにいると元気をもらってウキウキしてくる。そんな感じです。

その性格は、大人になった今でも大きくは変わっていません。

似たような気質の方もいらっしゃるかもしれませんが、僕の場合は他人に影響され具合いが少々強いのです。

それこそ具合が悪くなるほどに。

他人と自分の感情の境界線をしっかりと保つこと。それが今現在の僕の課題です。

感情が影響を受けるのは、相手が人間の時だけではありません。小説、映画、漫画など人の感情が潜むもの全てが、その対象になります。
人に創られたフィクション作品はまだ耐えられますが、事実を題材にしたノンフィクション作品からは影響受け放題になります。

その為、自ら視聴制限をかけているテレビ番組も幾つかあります。気分が落ち込む原因は出来る範囲で排除です。

こう言うと悪いことばかりに聞こえるかもしれませんが、反対に良いこともあります。
"陰"エネルギーに引っ張られてしまうように、"陽"エネルギーにも引っ張られるからです。

例えば、面白い漫画、楽しい映画、幸せそうな人が身近にあるだけで人生楽しく感じることが出来るのです。

その為、自ら視聴予約しているテレビ番組も幾つかあります。気分が高揚するものは出来る限り取り込みます。

いちいち面倒臭いように思われるかもしれませんが、要は趣味の扱いと大きくは違わないのかと思います。
その刺激に種類はありますが、趣味は楽しいからするものです。

楽しいことをすると、いい気分になります。いい気分になると、幸せな気持ちになります。幸せな気持ちは、心のエネルギーになります。

趣味は心のエネルギーであり、僕が欲している陽のエネルギーと同じものだと考えています。

自分でコントロールできない他人の感情から陰と陽両方のエネルギーを吸い取ってしまうのに対して、自分から取り組む趣味からは、ほぼ100%陽のエネルギーを吸収できます。

No.01でも記した通り、今の僕の趣味は自然散策です。それが全体の約半分を占めており、残りの半分が物語を考えることになります。

ここで考え過ぎてみます。

物語を考えることが僕の趣味になったのは、自分で自分がハッピーな気持ちになる物語を考えることができれば、心のエネルギーのセルフ充電になるからなのでは?と。

早い話が、自分好みの物語に出会うのを待つのではなく、自分好みの物語を自分で作ってしまおうと。

こじつけて言えば心のエネルギーの自給自足です。

物語が出来上がった時の爽快感は、小説投稿サイトを利用される方ならばご存じの感情かと思います。

僕はそれを吸い取って自分の心のエネルギーにしたいがために、物語を考えているのかもしれません。

誰のためじゃなく、ただ自分のために。

僕がハッピーエンドの物語しか考えない(考えられない)のは、きっとそのせいなのでしょう。

バッドエンドの物語を考えた日には、自分で考えた物語から陰のエネルギーを吸い取ってしまうはずですから。

まさに心のエネルギーの自家中毒。

そんなわけで、僕はこれからも心のエネルギーの自給自足のためにハッピーエンドの物語を作っていくのだと思います。


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