時間認識

文字数 3,090文字


先日セルフプロデュースのマイバースデーを迎えた際に、新しく始めてみた事のひとつが「書くこと」

そのあたりに居る人=私の、なんてことはない日々や、昔の想い出、徒然思う事など…週1ペース位で、まったり記してゆきたいと思います。
家事の合間や通勤・通学途中、寝る前のベッドの中で・・・もし、宜しければ覗いてみてくださいませ。

さて、今回の話題は私のSNSポストに頻繁に登場するKiwiGuy(ニュージーランド人男性の通称)のこと。

年齢は25~6歳くらいでしょうか?人懐っこい甘めのマスクに明るい性格で「女の子にモテそうやな」「母性をくすぐるタイプかな」と私が勝手に分析している彼。

まず、なぜ女性にモテそうか?
これは外国の男性あるあるかもしれませんが、とにかく「ホメ上手」

だって、異国の女性の名前を聞いて「〇〇っていうの?素敵な名前だね!」とサラッと言ってしまう罪深さよ。アラフィフシングル、思わず心拍数上がったよね。

そして「母性をくすぐる」のは・・・これもKiwiあるあるなのですが「お母さん大好き」なこと。
日本だと「えーマザコン?いや、それはちょっと・・・」と思われるやもしれませんが、なんだろう。実にスマートにさりげなく・・・マム大好きなのよね、KiwiGuy達。

私の趣味のひとつ、ベイキング(パンやお菓子を焼くこと)で作ったものを、時々差し入れで職場に持って行くのですが、その焼菓子をいたく気に入った彼。
どうやら家に持ち帰ったものをマムがつまんだら、「美味しい!」と感激してくれたそうなのです(Kiwiマムのお口に合ったようで・・・ありがたや)

「今度、マムとグランマ(祖母)にプレゼントしたいから…僕の為に焼いてくれる?」
まぢか!なんて優しい子なの!?うちの息子に聴かせたいから録音しても!??

そんなワケで注文を請けた私は、彼のマムとグランマのために可愛くラッピングした焼菓子を納品させていただきました。

ここで終わると・・・ええ話やなぁ~KiwiGuyって素敵♥さすがKiwiハズバンドの卵!となるストーリーなのですが(知らんけど)

このKiwiGuyの惜しいところが・・・「朝起きれないこと」

まあ、私も心当たりがあるし、現在進行形で我が息子もそうなので、あまりそこのフォーカスしたくはないのです。若いと、いつまででも寝てられるし、ベッドから出れないよねぇ。わかります、わかりますよ。

わかるけど!でも!さすがに社会人、25歳も過ぎたら・・・それじゃ、アカンやろ。

それも5分、10分の遅刻はあたりまえ。もう、これがデフォルトになりつつあり・・・周りもあまり驚かなくなりました。

それどころか。定刻に彼が姿を現すと「時間通り!やれば出来るじゃん!」と皆でホメちぎってしまう…ゆるゆるなNZコーワーカー達(同僚)よ。

でも、数週間に1度くらい、ド派手な大遅刻をかましてきます。それも・・・15分過ぎても来ない→電話する→出ない、という「ガッツリまだ寝てるやろ!?」的な遅刻に、同僚達はさすがに慌てるワケです。

うちの職場は基本的に「1人体制」
つまり、誰か1人が突然来ないと、その部署を担当するスタッフが居なくなり、回らなくなります。キッチンでシェフが料理は作るけど、注文をうけてサーブするフロントスタッフが居ない、ということに。(人件費の高いNZでは、こういうお店よくある)
もう少し売り上げが上がればスタッフ増やせるんだけど…というマネージャーの悩むところなんですよね。

そんなワケで、事前に遅刻が分かっていれば急遽ヘルプ要請できるものを、連絡ナシで遅刻…というのが問題なのです。

そんな彼が30分以上遅刻した際、つい「ちょっと!アラームかけてんの?」と語気強めに言ってしまった私。すると、ちょっと驚いた顔で「マネージャーに連絡入れたけど?(なんで?オレ怒られるワケ?←KiwiGuyの心の声の推測)」

これも海外あるあるですが・・・Sorry(ごめんなさい)を言わない協定でもあるのか?という位、謝らない人が多い。
なんでしょうね?遅刻は仕方ないじゃん→ちゃんとマネージャーに連絡いれたもん→ALL OK(オレ悪くない)的な方程式で答えてくるの・・・ホント謎すぎる。

どうやら・・・頭ごなしに怒られるのに慣れてない、みたいなんですよね。
先日は、これまた1時間以上遅刻してきたのですが…その時はさすがに「Sorry…」と申し訳なさそうに言ってきた彼。
「へイ!ちょっと…私にビールおごるべきよね?」って云ったら、めっちゃ嬉しそうに「Sure!(もちろん!)」って答えてきた。こういう軽口でのやりとり、Kiwi達は大好物らしいです。だからオマエら、反省しないんやで…

総じてKiwi社会は、遅刻とか欠勤に、とにかく優しい。(気がする)

その裏には「まあ、本当はダメなんだけどね!オレもいつかやるかもしれないし、お互いさまだよね!」的な寛容さなのでしょうか。

日本なら「は?始業の5分前に来てないって、どゆこと?遅刻?ありえへん!」な雰囲気で、時間にも相当に厳しい。
でも、それはけして悪いことではなく、そのお蔭で電車などの交通機関の正確さは世界随一。大変ありがたい恩恵を私達は受けることができています。

でもね・・・なんだろう、この息苦しさ。
時間通りに開店されない、数分でも遅れたら、すぐにSNSにあげられたり、カスタマーサービスへ入るクレーム。
電車やバスの遅延証明をもらうために、ただでさえ遅延で混雑している改札窓口へ殺到する人々。

もしかして、もう遅延証明要らなくなってる?・・・それはそれでホッするんだけど。だって、ニュースや交通機関の公式サイトで調べれば遅れていたのは分かるよね?そんな証明の紙切れなんて要らなくない?

━━ちょっと話がそれちゃったけど。

移住してきて色々なカルチャーショックはあったけれど。
この「時間」に対する認識の違いは、なかなか慣れないものです。いや、どちらが悪い、ってワケじゃなくてね。できれば、NZと日本のイイとこ取りをしたいな~と。

私の時間認識や勤務意識の理想形↓
・始業ギリ出勤でもOK。なんなら1~2分遅れても無事に到着すれば良し
・5分以上の遅刻は要事前連絡
・体調不良の場合は、起床時にすぐ連絡
・体調不良時はムリしない。出勤しても仕事に集中できなさそうなら家で寝てる
・終業後はサクッと帰る。もし仕事が終わらなかったら引き継ぎOK

まあ、これは職場のマネージャーとの認識共有が必要ですけど。少なくとも、うちの職場は、これならOK。数分の遅刻では特に何も言われません。(ただ、タイムカードが遅れるので自分の給料は減る)

海外は「お給料が支払われる分だけ働く」という意識が徹底してるので、「仕事始まる5分前には来てね」は通用しないのです。
え、じゃあ、その5分間の給料はもちろん貰えるんでしょ?という認識です。まあ、あたりまえっちゃあ、アタリマエですよね。

そんな、NZのゆる~い認識と、ダラけ具合をちょっと引き締める日本の認識が、うまく融合する日がくるとイイなぁ…と思いながら、早出仕事から帰宅したのが昼過ぎ。

びっくりしたよね、家に息子が居て。(ハイスクールに行ってるハズの)
・・・それもベッドの中。
朝、いつも通りに起こして(何度も)とりあえず、返事を確認して(ベッドの中だったけど)から出勤したのに・・・そのままの体勢で、それはそれは気持ちよさそうに毛布にくるまってました。

ちこくもチコク、大遅刻。オマエもかーーーい!!!

さんざんディスったKiwiGuyに…心の中で平謝りしたのは言うまでもありません。


ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み