第3話

文字数 382文字

 宮田が彼を好きらしい、と聞いたのは程なくしてからだった。
 好きだ好きだと冷やかされ続けているだけで、どういう気持ちはないのかと思っていたのだけれど、別の女子生徒がこっそり教えてと聞いてみたのだそうだ。誰にも内緒だよ、と私に教えてきたのだ。
 きっともうクラス中の女子が知ってるな、あーららぁ。

 今日もまた彼と(今日は)宮田が夫婦ふーふといじられていた。
 本心は、言われてても本当は好きの気持ちを持っているのかもしれない。
私は彼女の気持ちのことを考えるようになった。


「今日は、何して遊ぼっか。秘密基地?」
 彼とはほぼ毎日のように遊んでいた。
遊んでいる間はとても楽しかった。1対1で、なんてことない遊びをひたすら繰り返したり、自分ら的冒険をするだとかして、余計なことはあんまり考えずにひたすらに遊んでいられた。
むずかしい言葉も必要がなかった。
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