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文字数 676文字

 私は、

「色々聞きたい事があるのですが。今回は何故ここに?」

と聞いた。

「えっ?聞いてないのですか?」

天野さんは驚いていた。
 だが、私は何も知らされていない。
言われた事と言えば、

「接待しろ」

それだけだった。

「はい、何も・・・」

 『ヘーイ蚊帳の外〜。心配しないで、俺たちが付いている!何とかなるさ〜。
ナンクルナイサ〜』

何処の言葉だ?!

「兎に角、何処か話の出来る所へ行きましょう」

天野さんがそう言うと、川越さんが何やら、
コソコソ耳打ちを始めた。
 う〜ん、最近出会って無い秘密の話だな〜。
懐かしい〜。でも、ちょっと不愉快。

「どうでしょう。彼が何やら日本的な物が食べたいと、言っているのですが」

と天野さんが顔に似合わず、ニッコリ笑って言った。顔に似合わずは失礼か、心が繋がってなくて良かった。

 『鬼の霍乱だな』

誰やねん?
 さてと、日本的な食べ物か。
日本食と言う事だな。残念ながらその手の有名店はギャラクティカのせいで、大打撃を受けて殆ど潰れてしまったのだが。
 秘密の話が無ければ、料亭など行く意味無いからな〜。庶民的な食べ物ならあるのだが〜。
と考えていると。河原さんが、
(河童ね、見た目)
大きな背丈で見下ろすように。

「ウナギが良いな、蒲焼」

とポツリと腕組みをして言った。

「えっ?!それは・・・」

 おいおい、魚類の進化系の人を前に良くまあそんな事が言えたものだ。
共食だろうに、嫌がるだろう。河童だからって何でも言えば良いもんじゃないぞ〜

 『カッパ、カッパ。好み〜、素敵。
何やら計略の臭いが。ガンバレ〜』

いや、さっきから好みと言ってる人。
 あんた、どんな趣味やねん!
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