文字数 345文字

伊藤愛は、走っていた。
警察に、いつ逮捕されても、おかしくない。
娘達の幽霊は、不思議なことに、あの保健室の奇妙な一件以来、パッタリと見えなくなった。
あいつらの言う通り、助かった!と思ったのだが、その前の段階で、自分はまたしても人を殺害してしまっていたのだ。しかも、見ず知らずの女児を。
これから、どうするのか?
・・・分からない。
しかし、今はただ、走り続けることしか出来なかった
自分の人生は、これから、どうなっていくのか分からないが、本当の強さを手に入れるためにこれからも戦い続けるだけだ。
伊藤愛という女は、そう認識していた。
そして、彼女は決心する。
・・・「因果の果て」まで、あたしは走りぬいてやる。
   そして、生きぬいてやる、と。

伊藤愛という女は、復活したのだった。
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