第0028撃「さよなら人類のカセットテープで小銭稼ぎをする!!」の巻

文字数 1,124文字


平成2年1990年、5月、中学2年1学期。
その年の4月から新しい教師が続々と赴任してこられました。
1年のときの中村先生(仮名)は他校へ転任され、
小生は2年の2組となり、
井上先生(仮名)という方が担任になられたのでした。
同じく南原先生(仮名)も赴任してこられた一人でした。
南原先生はお体に障害があり、
片脚を引きずるような歩きかたをされていました。
小生は独りのときに南原先生が歩いている姿を見かけると同情しましたが、
悪友の多坂(仮名)や甲村(仮名)と共にいるときに彼らが南原先生を嘲笑うと、
小生も同調して一緒になってバカにして笑ったりしたので、
南原先生には辛い思いをさせてしまったんだろうなあ……。

その頃テレビCMで流れていた、
たまの「さよなら人類」のシングルカセットテープを買いました。
小生の家に甲村が遊びにくるたびに、
「さよなら人類」を何度も何度も延々とリピート再生してました。
https://youtu.be/5eBhmCMBZco?si=KrTstxoRDBb8aRwu
洗脳でも受けたかのように「これ、俺にもダビングしてくれや」と甲村が頼んできました。
「しようがないなあ……」
小生は少し間を空けて、
「じゃあ、半分ずつ出しあおうや! 五百円でええで、
払ってくれるんならすぐ録音したるで」
とマジで言いました。
「わかったわ、払うから録音頼むよ」と甲村は言いました。
録音を入れるためのカセットテープを甲村に家に取りに帰らせ、
その後五百円と引き換えに録音してあげたのでした。

友だち相手にセコい商売をしたものです。
小生は利益の五百円を持ってお菓子を買いに、
マンションの地下のスーパーへ走ったのでした。

当時、一世を風靡した人気バンド「たま」で鍋や桶を叩く、
白のタンクトップの山下清風のパーカッショニスト石川浩司に小生が幾分似ていたため、
石川氏の雄叫び「着いたー!」を甲村は小生に向けて叫んでバカにしたものです。
クラスメイトの何人かが小生に、
「山下清って知ってるか?」と遠回しにバカにして訊いてくるので、
小生は知らないふりを決めこむこともありました。

たま「さよなら人類」(1990年)
Spotifyで聴く https://open.spotify.com/track/5kdfBuQRbMUhQ6zATCFoTm?si=6at9_o25QNib7kD92BuZMQ
YouTubeで観る https://youtu.be/ZTBHdIvCVOU?si=93FTSFAEcVVwZEO5
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

懐かCMを観る1990年⑨5月
https://youtu.be/9xeVTloAlQI?si=klnkEf8tpdZUPwi8

続く。果てしなく続く……。
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