第0027撃「メタ氏、教会でカワイイ子と出会う!!」の巻

文字数 1,403文字

平成2年1990年、4月、中学2年1学期。
コミック単行本の「イーグルドライバー」を読んで以来、
最新鋭の戦闘機とりわけF-15イーグルに魅せられた小生は、
マンションフォーエバーの地下ショッピングセンターにある本屋で、
「航空ファン」という雑誌を発見し、
速攻で買い、家に戻りました。
無駄の無いボディーやなあ〜。
航空ファンの戦闘機の映るページをめくりながら、
ノートに模写してばかりいました。

そういえば小生は、
1989年に小学校を卒業した頃にも、
「アフターバーナー」というファミコンのカセットを買って、
自宅でのめりこんでいたことがありました。

戦闘機を眺めたい欲求はさらに増してゆき、
本屋のおばちゃんに言って定期購読を申し込みました。
毎月本屋に「航空ファン」が届き次第、
自宅の固定電話に掛かってくるシステムです。
雑誌のために月に千円前後支払うのは小生には悩ましかったですが、
それでも毎月新鮮な写真を手にするのは幸せでした。

そして嬉しい出来事は他にも起きたのだ!

小生は毎週日曜に泡嶋駅近くの泡嶋教会の
礼拝に通っていました。
礼拝の始まる前は30分ほど牧師室で、
少年少女が集う談話会のようなものがあったのですが、
高校生の高崎君(仮名)はもうめっきり顔を見せることはなく、
実のところ参加者は小生一人だけという始末で、
安西牧師と彼の奥さんが小生の話し相手になってくれていたのでした。

4月のある週でした。
談話会に急ぎ牧師室へ入ると、
自分と同じくらいの年頃の私服の女の子が座ってました。
彼女と目があいました。
〈カワイイ!〉

その子は「縞谷麻由子(仮名)」といって、
少し離れた地域のミッション系の女子中学に、
入学したばかりの1年生でした。
ミッション系の中高に通学する生徒は、
日曜は教会へ行って牧師からスタンプをもらう必要があるのでした。

翌週の朝、
小生は縞谷が早速来ているか、
浮き足だって教会へ急ぎました。
すると、縞谷を含め3人の女の子が来てました。
彼女らはその後、
毎週ではないものの時折、
談話会と日曜礼拝に出席してました。

2階にある牧師室と礼拝堂へと至る急な階段を小生は駆け上り、
心臓の鼓動を高まらせてドアのノブをまわすーー

それまでは礼拝堂の最前列の長椅子に姿勢よく座って、
聖書の深遠な表現や安西牧師の理解不能な説教に耳を傾け、
自分があたかも信仰ぶかい者のような陶酔感に浸ってましたが、
神様ではなくカワイコちゃんに会うために通うという動機にかわり、
罪ぶかい者へと堕ちてゆくのでした。


徳永英明「壊れかけのradio」(1990年)
Spotifyで聴く https://open.spotify.com/track/6ddbslC9nFUFgscup9R2j3?si=S1IANUhWTJKEiJ-OlV6MfA&context=spotify%3Aalbum%3A0Puft16437sjMiZVZIDqlX
YouTubeで観る https://youtu.be/Qf4Dj4SXPAY?si=pbeLQp5hvJ3UFgjO
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懐かCMを観る1990年⑦4月
https://youtu.be/vwKI_GPSxWc?si=5A6mBAIv99JnwFt-

懐かCMを観る1990年⑧4月
https://youtu.be/w-qtkWZpT2A?si=Zr8RSr0HnmALiFnj

続く。果てしなく続く……。
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