(二)-20
文字数 228文字
昇降口で靴を履き替えて校庭へ出た。さすがに校庭のど真ん中には、サッカーに興じる生徒数人がいるだけだった。
しかし校庭の奥の方を見ると、そこに人垣ができていた。
ミコトと私も走って人垣の最後列に並んだ。背の高い男子たちに阻まれ、中は全く見られなかったが、声は聞こえた。体育教師の怒鳴り声がした。そしてその怒気が向けられている相手はどうやらスグルのようだった。
次の授業を、スグルは欠席した。恐らく進路指導室で教師陣にたっぷりと絞られているのだろう。
(続く)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)