小休止*今日のサンデビ 【考え中】
文字数 517文字
「先輩。今送ったメール開けますか?」
目の前に座る先輩は、軽く頭を抱えてモニターを見つめていた。
「ごめん、ちょっと待って。今日パソコンの動作が遅くて、保存処理すら時間かかるんだよ。どうしたんだろ」
そう言ってキーボード上で何かをコマンドし、溢れる溜息。
「あーもうまただ」
「もしや、遂にフリーズしました?」
「うん。ずっとくるくる考えてる。完全にフリーズだな」
先輩、くるくる考えるとは? 彼のパソコンを覗きに行くと、資料の上で青いカーソルがひたすら回転していた。
「ふふふ」
「え? この資料、何かダメだった?」
「いえ、そうではなく。なるほど、これほどのデータ量ならばくるくるしますよね」
「そうなんだよ。まあ、最近は休みなく重いデータを処理してもらってたからなあ。脳疲労かい、俺のパソコンよ」
そして自分は笑いが止まらなくなった。
自分にとって、回るカーソルは作業処理中の意味でしかなく、仕事の流れを頓挫させる忌むべき存在。だけど今日、少し見直した。頑張って考えていたんだね。
物事の捉え方は人それぞれ。ものの見方はその人の感性次第。それらをどう扱い、どう表現するかは、心の在り方が決める。
先輩の見る世界は、きっと優しい。
自分も、そんな人でありたい。
目の前に座る先輩は、軽く頭を抱えてモニターを見つめていた。
「ごめん、ちょっと待って。今日パソコンの動作が遅くて、保存処理すら時間かかるんだよ。どうしたんだろ」
そう言ってキーボード上で何かをコマンドし、溢れる溜息。
「あーもうまただ」
「もしや、遂にフリーズしました?」
「うん。ずっとくるくる考えてる。完全にフリーズだな」
先輩、くるくる考えるとは? 彼のパソコンを覗きに行くと、資料の上で青いカーソルがひたすら回転していた。
「ふふふ」
「え? この資料、何かダメだった?」
「いえ、そうではなく。なるほど、これほどのデータ量ならばくるくるしますよね」
「そうなんだよ。まあ、最近は休みなく重いデータを処理してもらってたからなあ。脳疲労かい、俺のパソコンよ」
そして自分は笑いが止まらなくなった。
自分にとって、回るカーソルは作業処理中の意味でしかなく、仕事の流れを頓挫させる忌むべき存在。だけど今日、少し見直した。頑張って考えていたんだね。
物事の捉え方は人それぞれ。ものの見方はその人の感性次第。それらをどう扱い、どう表現するかは、心の在り方が決める。
先輩の見る世界は、きっと優しい。
自分も、そんな人でありたい。