R.I.P vivienne westwood 孤高のパンクの女王様

文字数 1,965文字

vivienne westwood。
孤高のパンクの女王様です。




私はvivienneを敬愛していました。
昨年度末、vivienneが亡くなりました。悲しい。信じられない。

近年は、自身のブランドの規模拡大、グローバル化、大量生産に対し本人も嫌々としていて、以前より力を入れていた、環境活動により傾倒しておりました。(戦車で抗議活動したり)







私が持っていた、Melissaというブラジルのブランドとvivienneのコラボ靴についても、
「あんなゴム靴ばかり大量に売りたくない」というようなことをインタビューで言っていて、「なんだそれ。結構なお値段で売っていたのにひどい!」と思ったりしました。

たぶん、vivienne westwoodというブランドは、vivienne westwood自身が思うよりもずっと大きく、また広がりすぎてしまったのかもしれません。
本人も、世界で働く自社の従業員のために、やりたくないこともやる、とインタビューに答えていました。

しかし、亡くなったなんて信じられないです。
私の一番好きなブランドでした。
パンクとアヴァンギャルドをありがとうvivienne。



今は、セカンドラインで年下の旦那様、アンドレアスが引き継いでるけど、なんだかデザインが違うんだけど、でもやはりvivienneにとっては幸せそうでよかったのかなあ。
哀しいなあ。




vivienneは、Malcolm McLaren(元旦那、ピストルズのマネージャー)に凄く苦労させられて、嫌な思いもしてきたから、アンドレアスとは仲が良くて幸せそうでした。



(マルコムとの子供、ジョセフ・コーも中々エキセントリックでパンクなデザイナーです。パンクの商業化に対し、8億円相当のパンクグッズを燃やしたり。ジョン・ライドンもびっくり)


90年代が一番、ブランドが日本において、華やいで流行っていた印象です。(千秋さんとか愛用してた)




私が買えるようになったのは、2010年代後半。社会人になってもお高くて、インポート品は手が出ずライセンス品を集めるので幸せ、あまりたくさんは買えなかったけど、vivienne westwoodはこれからも、着ていたいです。
身につけていると幸せ。
気に入っている紫のヤスミンバッグ。



ラブ襟のコート。
チェックのマフラー。
スプレッドバッグ。



アシンメトリーなコート。
オーブのストール。




ドクロとオーブのマフラー。
お財布。
オーブネックレス等。




vivienneとの出会いは、嶽本野ばらさんの『世界の終わりという名の雑貨店』でした。vivienne westwoodの洋服を愛する男女二人の出会い、逃避行。
着るとその人を変えてしまうお洋服。デザイナーの精神を纏う。高貴で諧謔に満ちている。
(これは、以前私が書いた『きみは尊い』に影響しました。)
『世界の終わりという名の雑貨店』は映画化もされていました。






私は西島秀俊さんの追っかけをしていたから見たのだけど、高橋マリ子さんがvivienneを着ていて本当に可愛かったです。




野ばらさん自身もvivienneを纏っていました。

あとは、町田康先生がエッセイで、vivienneのお洋服のことを書いていたんですね。高いんだけれども、好んでいる云々。
文学でも影響を与えている。




パンクでロックで高貴。
そんな憧れのブランド。

大学生の頃、すぐに辞めた音楽サークルで、女性の先輩方がvivienneのバッグや帽子、アクセサリーを纏っており、いいなあ、いつか欲しいなあ、と思いながら大人になりました。
当時、先輩方は、NANAでvivienneが流行り、自分たちはvivienneが好きなのに、NANA好きだと思われるのが心外、と話していて。
vivienne好きにも派閥がありそうで大変だな、と思いました。(私はNANA経由ではない)

私が社会人になり、はじめて買ったのは手袋。
どきどきしました。
つぎに、マフラー。
つぎに、腕時計。
つぎに、ネックレス。
つぎに、お財布。
つぎに、バッグ。
つぎに、指輪。
つぎに、コート。
それからは、ジャケット、Tシャツ、ブラウスなんかを少しずつ。
お金を少しずつ貯めて、買いました。
纏っていると幸せでした。今も。
背が高いから、ロッキンホースは勇気が出なかった。
vivienneを着ている時は、いつもより自信が出ました。
お洋服のシルエットがほんとうに綺麗で、身体のラインがうつくしく見える気がしました。
仕事が辛い時も、vivienneの腕時計を見たら、可愛くて頑張れた。



寂しい時も悲しい時も、vivienneを着ていると嬉しかった。

vivienneのお洋服は一見奇抜に見えるけれど、歳を重ねた女性にこそ、身体のシルエットが綺麗に見えるから適していると思うのです。




これからも着たいです。
ありがとう、vivienne。





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