『その話いつまでしてんだよ』の審査結果【前編】
文字数 825文字
店長！ 店長ー！
なんだどうした。
やりました！
なにをだよ。
『その話いつまでしてんだよ』が、NovelJam2018の最終審査で「山田章博賞」を受賞したんです！
おお、やったじゃん。
やったー！ やったー！
……
ちょ、おいwwww もっと喜んでくださいよ。
いや、受賞しましたとだけ言われても。どういう賞なのか教えてよ。
『十二国記』の挿画を手掛けたことで有名な漫画家・イラストレーター、山田章博先生が高く評価してくださったということです！
プロフィールは知っとるわ。
さすが店長。
つまり、「表紙」の賞ってことだよな？
うっ！ まぁ、はい！
あたしも最初から表紙はいいと思ってたよ。
ありがとうございます！ 中身は？
ありがとうございます！
……
もー、相変わらずポーカーフェイスなんだから！
いや、めでたいんだけど、「表紙がいいって言われました！」ってのは、あんま販促にはなんねーよな、と。
そう……ですかね？
もちろん、中身が伴ってなかったら受賞はなかっただろうと思うけどさ。
そうですとも！
でもお前が客だとして、「表紙の賞取ったんです！」って言われて買いたくなる？
……
あーごめんごめん。何しろまだ在庫が99万部以上あるからさ、できればグランプリが欲しかったよねって思っちゃったんだわ。
実はですね。
お前が「実は」って切り出す時はたいてい悲劇の幕開けだよな。
「山田章博賞・受賞！！」って書いたでっかいリボンを99万本作っちゃったんです。（と、おもむろにサンプルを取り出す）
……え？
はい。
……えっと、これは、本に直接付ける用の？
はい。
え？ え？ え？ なんでなんで？
だって、受賞したから……
こんなでっけえリボン付けたらせっかくの表紙が見えなくなるんだが？
ああっ、そうか！ しまった！
もう灰皿投げる気も起こらんぞ。
ああああああああ（絶望）
元気出せ。表紙に干渉しないポップ作っといてやるから。
うう、ありがとうございます……！
後編に続きます！
