第3話

文字数 294文字

 それから、しばらく、蝶の王子は白薔薇の精の近くで、仲間の蝶の精霊をさがしました。

 アゲハ蝶やモンシロチョウ、シジミ蝶。
 いろいろな仲間に会いましたが、なかなか花嫁にしたいと思うほどの精霊には会いませんでした。



 さがしつかれて、ガッカリしたときには、王子は白薔薇の精の葉かげで羽を休めました。そのたびに白薔薇の精は優しく、なぐさめてくれました。

 白薔薇の精は、蝶の精霊が大好きな甘い匂いがするし、優しく、美しい。

 王子は白薔薇の精が、蝶の精霊だったらよかったのにとさえ思いました。
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登場人物紹介

蝶の王子


青い羽の美しい蝶の精霊。

自由に空を飛べる。

白い薔薇


白薔薇の精霊。

優しく美しい。おっとりしている。

ちょっと気が弱いところも。

赤い薔薇


生まれたばかりの赤薔薇の精霊。

元気いっぱいで、とってもピュア。

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