第44話 恋愛も不倫も

文字数 640文字

 ただ、まっすぐ、相手を好きになっていればいいだけで、そんな、愛だの恋だの、ましてや不倫がどうのだの、かあのだのは、さらにどうでもいい、まったく、大袈裟な話でも何でもなく、
「ただ好きになるだけ」
 のように、思われる。

「夫婦、めおと、めおとですよ、許されます? ウワキなんか。」
「許されないなら、隠れてしましょう。」
「だまされますよ。あそばれますよ。傷つきますよ。」
「それは、あなたのいう、めおとの絆のもんだいでしょう。ウワキの1つや2つ、3つや4つ、許せない相手であるなら、隠れてするのが、いや、相手にバレぬよう、せざるをえないでしょう。」

「絆?」
「ええ。あぁ、自分はやっぱりこの人なんだ、とウワキして、再確認してくれれば、いいじゃないですか。ウワキ相手が、ホンモノだ、と感じたら、そっちへ行けばいい。どっちも大切と思うなら、どっちも大切にすればいい。夫婦だろうが恋人だろうが、関係ないです。その人自身のもんだい、コト、なんですから。」

「いや、絆って、もっと大事なものではないですか? そんな、好きだの嫌いだの、それだけのもんじゃ、ないでしょう。」
「だってあなた、結婚した時、相手が好きだったんでしょう。その時と同じように、好きになる人ができたって、全然不自然じゃないでしょ。たかだか結婚したからって、急にエラソーにするんじゃないですよ。」
「あなた、絆って言ったじゃないですか。かけがいのないものじゃ、ないんですか、絆って。」
「ええ、もちろん。で、絆は、あるんですよ、いっぱい。」
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