モテる男
文字数 1,376文字
ある日、メリーさんから電話がかかってきた。
「もしもし?私メリーさん、今……」
「あ、メリーさん?さっきリカちゃんからも電話があったんだよ~参ったなぁ~。ちょっと二人で話しつけてくれないかな?俺、一人しかいないし。」
「はぁ?!何ですって?!あの女~!!」
ツーツーツー……。
「もしもし?」
「もしもし?あんたね?!メリーにいい加減な事吹き込んだの?!今から行くから首を洗って待ってなさいよ⁉」
「そっか~。メリーさん、私の方が洋服も立派だし、金額的にも勝ってるのにって言ってたから、てっきりメリーさんが来るのかと……。」
「……あのアマァ~!!手足短いくせに生意気なのよ!!私の方がスタイルいいんだからね!!」
ツーツーツー……。
「もしも……。」
「ちょっとあんた!!何言ったよの!!リカに!!手足ずんぐりむっくりとか言われたわよ!!キィー!!」
「でもメリーさん、髪の毛のカールが綺麗だから元気出して!!」
「そ、そう??いいわ、とにかくあの女を止めてから行くわ。待っててね。」
ツーツーツー……。
「も……。」
「コラァ!自分、何言うとんじゃ?!アタシのストレートヘアがピカイチだろうが!!」
「あ、リカちゃん?そんな乱暴な言葉使わないでよ。リカちゃんはお姉さん的なところが魅力なんだからさ。」
「な、何よ……。そんな事言ったって、許さないんだからね!!」
ツーツーツー……。
「も」
「ちょっと!!どういう事?!」
「黙れ!!西洋かぶれ!!彼は私が殺すのよ!!」
「はぁ?!日本人だか西洋人だかわかんない中途半端モンが!!」
「日本人とフランス人のハーフじゃ!!ボケェ!!」
「設定乙~!!」
「時代遅れの縦ロールに言われたかねぇわ!!」
「時代遅れ?!」
「そうよ、ずっと同じ姿でさぁ~?恥ずかしくない訳ぇ~?私は各時代にあわせてリニューアルされてる最先端なの!!」
「伝統を重んじてんのよ!!この安物が!!」
「何を~!!」
ツーツーツー……。
「もしもし??」
「来たわよ!!」
「ちょっと!勝手に彼と話さないで!!」
「うるさい!!あ!」
「ちょっとアンタ!!アタシを選ぶわよね?!」
「返せ!!私よね?!私を選ぶわよね?!」
「……ごめん、二人とも……。」
「は?!」
「何よ?!ここまで来て殺されるのが怖くなった訳?!」
「違うよ。ただ……。」
「ただ?!」
「早く言いなさいよ!!」
「俺、本命は、さとるくんなんだ……。」
「!!」
「クッ……性別の壁……。」
「ごめんね?」
「……いいわよ、もう、アンタなんか……。」
「メリー、行きましょ……。そしてパーッと飲み明かそう!!」
「ふふっ。仕方ないから付き合ってあげるわ。」
ツーツーツー……。
やっと二人との電話が終わった。
ふぅ、モテる男は辛いなぁ。
そう思っているとまた電話が鳴った。
あの二人??
今度は何だ??
俺はそう思って電話に出た。
「もしもし?」
「今、後ろにいるよ?」
「え?」
俺は反射的に振り向いてしまった。
その瞬間、息が詰まる。
メリーさんとリカちゃんとの遊びに夢中になって忘れていた……。
決して振り返ってはいけないという事を……。
「ありがとう、お兄さん。僕が本命だなんて嬉しいよ。」
「さ、さとるく……っ!!」
「さぁ、一緒に行こう?僕は彼女たちみたいに無残に殺したりしないから安心して?」
「……や、やめ……っ!!」
「ふふっ……。これからは、ずっと一緒だよ?お兄さん……。」
「もしもし?私メリーさん、今……」
「あ、メリーさん?さっきリカちゃんからも電話があったんだよ~参ったなぁ~。ちょっと二人で話しつけてくれないかな?俺、一人しかいないし。」
「はぁ?!何ですって?!あの女~!!」
ツーツーツー……。
「もしもし?」
「もしもし?あんたね?!メリーにいい加減な事吹き込んだの?!今から行くから首を洗って待ってなさいよ⁉」
「そっか~。メリーさん、私の方が洋服も立派だし、金額的にも勝ってるのにって言ってたから、てっきりメリーさんが来るのかと……。」
「……あのアマァ~!!手足短いくせに生意気なのよ!!私の方がスタイルいいんだからね!!」
ツーツーツー……。
「もしも……。」
「ちょっとあんた!!何言ったよの!!リカに!!手足ずんぐりむっくりとか言われたわよ!!キィー!!」
「でもメリーさん、髪の毛のカールが綺麗だから元気出して!!」
「そ、そう??いいわ、とにかくあの女を止めてから行くわ。待っててね。」
ツーツーツー……。
「も……。」
「コラァ!自分、何言うとんじゃ?!アタシのストレートヘアがピカイチだろうが!!」
「あ、リカちゃん?そんな乱暴な言葉使わないでよ。リカちゃんはお姉さん的なところが魅力なんだからさ。」
「な、何よ……。そんな事言ったって、許さないんだからね!!」
ツーツーツー……。
「も」
「ちょっと!!どういう事?!」
「黙れ!!西洋かぶれ!!彼は私が殺すのよ!!」
「はぁ?!日本人だか西洋人だかわかんない中途半端モンが!!」
「日本人とフランス人のハーフじゃ!!ボケェ!!」
「設定乙~!!」
「時代遅れの縦ロールに言われたかねぇわ!!」
「時代遅れ?!」
「そうよ、ずっと同じ姿でさぁ~?恥ずかしくない訳ぇ~?私は各時代にあわせてリニューアルされてる最先端なの!!」
「伝統を重んじてんのよ!!この安物が!!」
「何を~!!」
ツーツーツー……。
「もしもし??」
「来たわよ!!」
「ちょっと!勝手に彼と話さないで!!」
「うるさい!!あ!」
「ちょっとアンタ!!アタシを選ぶわよね?!」
「返せ!!私よね?!私を選ぶわよね?!」
「……ごめん、二人とも……。」
「は?!」
「何よ?!ここまで来て殺されるのが怖くなった訳?!」
「違うよ。ただ……。」
「ただ?!」
「早く言いなさいよ!!」
「俺、本命は、さとるくんなんだ……。」
「!!」
「クッ……性別の壁……。」
「ごめんね?」
「……いいわよ、もう、アンタなんか……。」
「メリー、行きましょ……。そしてパーッと飲み明かそう!!」
「ふふっ。仕方ないから付き合ってあげるわ。」
ツーツーツー……。
やっと二人との電話が終わった。
ふぅ、モテる男は辛いなぁ。
そう思っているとまた電話が鳴った。
あの二人??
今度は何だ??
俺はそう思って電話に出た。
「もしもし?」
「今、後ろにいるよ?」
「え?」
俺は反射的に振り向いてしまった。
その瞬間、息が詰まる。
メリーさんとリカちゃんとの遊びに夢中になって忘れていた……。
決して振り返ってはいけないという事を……。
「ありがとう、お兄さん。僕が本命だなんて嬉しいよ。」
「さ、さとるく……っ!!」
「さぁ、一緒に行こう?僕は彼女たちみたいに無残に殺したりしないから安心して?」
「……や、やめ……っ!!」
「ふふっ……。これからは、ずっと一緒だよ?お兄さん……。」