第18話 かったけれど
文字数 364文字
「いまだ!」
ぶーん!
こんどはムサシさんがとびあがって、ガシャガシャさんのひげをつかみました。
「いててててっ」
ムサシさんは、ガシャガシャさんのひげをつかんだまま、ぐるぐるとまわりました。
「あいたたたた!」
ガシャガシャさんは、ムサシさんにちょうちょむすびにされてしまいました。
「どうだ、まいたっか!べらぼうめっ」
そこに、かまきりさんがはしってきました。
「ちょっとまっておくれよ。ガシャガシャをゆるしてやって!」
ガシャガシャさんは、ぽろぽろとないていました。
「ええっと、ゆうかちゃんだったね。ピエロさん、かえすよ」
やっとねむちゃんがもどってきました。
「ガシャガシャは、ともだちがいなくなったぼくと、ずっとともだちでいてくれたんだ。
もう、ゆるしてやっておくれよ」
ゆうかちゃんは、かまきりさんは、ほんとうはやさしいんだな、とおもいました。