第6話

文字数 486文字

 入って来た四人を見ても、椅子に座った男の表情は変わらなかったが、脇に立つ男は反射的に、目を細めた。
 傭兵と言われて思い浮かぶ姿とやや、離れていた…のみならず、頼りになるのか、読めない感じだった。

 片目が赤い人間の男を先頭に、二人目は、背の高いエルフだった。
 人間族とは違う、透明感の有る白い肌、銀髪、やや尖った耳といった物は普通だったが、少し猫背で、目元が細く、気品というよりも陰気な雰囲気に見えた。
 服装も質素で、腰には小剣しか付けていなかった。
 三人目は、四人の中で唯一、大振りで分厚く武骨な剣を付けた、太った体型の女性だった。
 但し、その身体を作っているのは筋肉だった。
 大柄で、人間の男より僅かに背が高かった。
 一方で「女性的」とされる要素に於いても中々、豊かだった。
 長い黒髪、視線は鋭かったが、顔立ちは整っていた。
 四人目は、緑色の、頭巾と一体になった上着を着た細身の、ドワーフの男だった。
 ドワーフとしては背が高く、人間の男と同じ位あった。
 複雑に編み込んだ長い髭を伸ばしていたが、顔付きは、若々しかった。
 丸腰に、見えた。

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