第9話

文字数 419文字

 「改めて、説明しておくが」
 イアリスとキャンデーが去った後、口入れ屋のエルフはタルト達に向かって、話し始めた。
 「依頼人は、アルフェンシアの公子だ」
 エルフは、タルト達を睨む様にした。
 「とにかく、とにかく失礼の無い様にしてくれ…望みは、それだけだ」
 一瞬室内に、沈黙が流れた。
 「一応言っておくと、王位継承権の有る、王子達では無い…その、従兄弟に当たる。だから、身軽に旅をしてるんだが、とにかくお前達は、護衛をすれば良い。余計な事を、するな」
 「まだ、船を聞いて無いんだけど」
 タルトが、口を挟んだ。
 「ああ…悪かった、『青鷲号』だ。乗った事は?」
 「無いね」
 「公子に雇われる位だから、ボロくは無い、性能も良いらしい…良かったな。」
 「船長は?」
 「カイ・エルン」
 「聞いた事は、無いな」
 「どうでも、良かろう…とにかく、護衛を果たせ」
 「了解」
 「とにかく、余計な騒ぎを、起こすな」
 「了解」
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