次第に、強くなっていく症状。

文字数 1,169文字

 2020年の三月頃でしたでしょうか。
 年一回のCT検査を終えて、検査結果が出るまでの隙間時間に『病院なう』みたいなしょうもない呟きをツイッター上でしたとき、多くの方に反応して頂きました。
 なんだか、嬉しかったのを覚えてます。気にかけて貰えてるんだ、なんて思いまして。本当に、ありがとうございました。


 さて、話を本題に戻します。
 軽い胃痛から始まった私の症状。その後も治まることはなく、というか、頻度と痛みを増しつつたびたび現れていました。
 初期はそれこそ、水を飲む程度で沈静化する軽い症状から始まり、それが、夜半過ぎの空腹時に襲ってくる鈍痛に変わっていきます。
 このような変化が段階的に起こっていたのが、2014年の年末から2015年の初頭に掛けて、でしょうか。当時、悪い癖だな、と自嘲しつつも、夜中に胃痛を発症⇒カップラーメンを食べて緩和する。なんてこともよくしていました。

 後に分かったことですが、食べ物が入ることによって胃酸がダイレクトに胃壁を刺激しなくなり、胃痛が治まる、というメカニズムだったようです。
 ではこの時、既に癌化が起こってたのか、と問われると、正直わからない、としか言い様がありません。
 そうだったのかもしれませんし、単なる胃潰瘍だったのかもしれません。
 それでも確実にいえること。それは──

 初期は胃潰瘍から始まったものが、やがて癌化したということです。
 この──2015年初頭に、もし医療機関を受診していたならば、ただの胃潰瘍で済み、薬による治療で完治してたかもしれないのです。


 ですが、前回のエピソードでも語ったとおり、私はこの先も我慢を重ねてしまいます。


 病状が一段重いステップに進んだのは、2015年の三月頃。
 またまた次男の話になるのですが、ソフトテニス部の冬期間の練習として体育館を利用し、練習も全て終え後片付けをしている最中に”それ”は襲ってきました。

『今までに感じたことの無い、吐き気をともなった胃痛』

 激痛、というよりは鈍痛というべきでしょうか。鳩尾付近に鈍い痛みが走り、軽い嘔気を伴って蹲ってしまいました。周囲に気づかれぬよう平静を装っていましたが、痛みはおよそ数分の間続き、軽い貧血のような症状まで出る始末。
 眩暈。
 吐き気。
 背筋に冷たい汗が伝うような感覚と倦怠感。
 こんな感じでしたでしょうか?
 ここまで一環していた『空腹時のみ痛みがでる』という症状の法則が破られた瞬間です。
 これは憶測になってしまいますが、たぶんこの頃、胃壁に生じていた潰瘍が、癌化していたのではないかと思っています。

 ですが、これも数分で治まると、その後は暫く──それこそ数ヶ月単位で──同様の症状はでませんでした。

 そのため、まだまだ見過ごすことになってしまうのです。後悔先に立たず、とはまさにこの事でしょうね。
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