大胡田修輔の生い立ち

文字数 802文字

「おぃ、こいつ、赤ふんどし履いてるぞ!」

「笑笑 だっさ〜。」

「引っ張ったら、取れんじゃねーの」


「、、や、や、やめてよぉ~、、、」


「わーい、わーい、赤ふんどし取れちゃいました~」


「、、、、、、泣き」




「うわぁっ。 くさっ。」


俺をいじめるそいつが、俺の大事な赤ふんどしを、地面に捨てた。

そうさ、臭いさ、なんせもう10日間洗っていない。


俺は、小学校の頃から、母親に訓練させられてきた。身体測定の日でも、子供の気持ちなんぞ、考えてもくれず、そんなことで気にする方が恥ずかしいことだと母親に叱られ、俺は、赤ふんどしを履いていった。案の定、クラスメートにいじられる。


10日目のパンツは、かなりきつい。履き心地も香りも。しかし、それに耐えられてこそ、真のパンツマンになれるのだと、父親から教えられてきた。






「大胡田君、大丈夫、、、?」

俺の赤ふんどしを拾い上げて渡してくれたのは、そう、俺の天使、花園小百合 (はなぞの さゆり)だ。


「あっ、あっ、あっ、はぁっ、は、は、は、は、は、花園さん。」



「あんな人達、気にする事ないわよ。負けちゃダメよ。私が、なんなら、先生達や、あいつらの親に、言ってあげるわ。」




名前からは、イメージの湧かない、勝気な正義感溢れる女の子だ。ちなみに、俺の名前は、大胡田修輔(おおごだ しゅうすけ)。 至って、平凡な名前だ。




俺はいつの日か、父親のような立派なパンツマンになりたくて、修行の日々を送っている。


父は、邪悪な「シャンプーハット」と言う名の、悪者と、歴史に残る名戦を繰り広げ、俺の前から姿を消した。俺が3歳の頃だ。







シャンプーハットは、俺が中学に入る頃、風の噂で、息絶えたと俺の耳に入ってきた。
敵にシャンプーハットを破壊され、目に大量のシャンプーが入り、痛さに耐えれず、苦しんだらしい。







「父さん、俺、必ず、最強のパンツマンに、パンツマニアに、なるからな。父さんといつか会える日を信じてる」






つづく
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