第1話 オープニングえぴそーど

文字数 733文字

ある日──。

世界を統べる王様が、世界中の冒険者たちに向けてこう言い放った。

2022/05/21 10:55

ワシはもうこの年じゃが世継ぎがおらぬ。

次の王になりたい者は北にある最大の塔(ダンジョン)を攻略せよ。

100階全ての階層ボスを倒してクリアした者だけが王になる権利を与える。

2022/05/21 10:56

ちょ!!! 王様、何言い出してんだ、勝手に!

次の王様になるのは順番的に考えて俺じゃん!

今までずっと頑張ってポジション狙ってきた俺の人生返して!

2022/05/21 10:57

そう慌てるな、大臣。ダンジョンは100階層もある。

階層ボスはかなりの強者ばかりじゃ。早々クリアできる者などおらん。

2022/05/21 10:58

なーんだ。驚かさないでくれよ、王様。今後の人生設計を色々考えてしまったよ。

俺の時間返して。

2022/05/21 10:59

それに大臣よ。ワシは思ったんじゃが……。

あの塔(ダンジョン)をクリア出来る者が現れたとしたら、この国なんて簡単に乗っ取られると思わんか?

この国の兵力を考えても。

2022/05/21 11:03
納得です、王様。
2022/05/21 11:04

こうして。

王様のお言葉により、冒険者たちはダンジョン攻略を目指し、旅が始まったのだった。


ダンジョンにはびこる異形の獣──モンスターは強く、脱落する冒険者一行が続出した。

するとある一人の学者が現れ、こう言ったのだ。

モンスターを食べることで一時的な能力向上効果がある、と。


再び盛り上がる冒険者たち。

発狂する大臣。


こうして、その学者の大発見により、冒険者一行の間で魔物肉を加工した携帯食が流行った。

ある者は塩漬けにし、ある者は肉を乾燥させて干し肉にした。

しかし──

日持ちさせるために携帯食用にされたモンスターの肉では微々たる効果しか得られず、さらにクサイ、マズイ、カタイの三拍子がそろった最悪の食べ物だった。

それでもダンジョン攻略のため、少しでもバフ効果を得ようと冒険者たちは涙をのんでそれを口にしていた。

2022/05/21 11:06
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登場人物紹介

名:タロウ

この物語の主人公であり勇者である。

職業(クラス):ウォーリア

武器:大剣

配置:近距離アタッカー

名:エル

タロウの古き友人であり、タロウ一行の仲間の一人。

職業(クラス):アーチャー

武器:弓、銃

配置:遠距離支援

名:キル

タロウ一行の仲間であり忍者村出身。

職業:アサシン、偵察

武器:デバフ系魔法スキル、手裏剣、クナイ、マキビシ他

配置:後方支援

名:ヒロインちゃん

タロウ一行で紅一点のかわいい魔女っ娘。

職業:魔法使い

武器:杖、魔法の書

配置:後方支援系ヒーラー

名:ジン

タロウ一行の仲間で、いざという時に頼りになる存在。

職業:タンカー

武器:重装備と盾

配置:近距離

名:タゲるさん

たぶんタロウ一行の仲間だと思われる。

職業:呪術師

武器:無し、デバフ系魔法スキル

配置:不明

名:???(調理士の人)

タロウ一行に新しく仲間に加わったのだが……。

職業:調理士

武器:包丁、鍋、フライパン

持ち物:食器、調味料、香料のみ。それ以外は全て現地調達。

名:王様

この国の現王。

次の王になる冒険者を探している

名:大臣

次の王の座をこつこつと頑張って狙っている。

名:大魔法使いの賢者

遥か昔の時代に生まれたにも関わらず今のなお生き続け、ダンジョンに挑む冒険者の手助けをする魔法アイテムを渡したり、死んだ時に復活の祈りを捧げて、死後の世界から現世に生き返らせてくれる人。

所定の位置から一切動かず、冒険者からはセーブ地として崇められている。

名:アイテム武器防具店の店主、ベル

国に一つだけしかない大きなお店だが、従業員は店主の一人だけ。

怒らせると怖いらしい。

冒険に必要な道具はここに来れば何でもそろっている。

ここではダンジョンで拾った薬草、菌類、鉱石、木材、モンスター素材等を売って、その売った代金で店の物を買うことが出来る。

名:ギルドの受付嬢、マヤ姉さん

タロウとは顔なじみのギルドの受付嬢。

タロウを弟のように可愛がってくれている。

ギルド管理に関することは何でもお任せ!

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