過去PartⅡ

文字数 949文字

 中学1年生の春、俺は体育館倉庫で担任教師を殺した

 その日は桜舞い散る、体育の授業の日だった
 生徒たちはバレーボールに勤しんでいる

 悠「雪ー!行くぞー!」
 バァン!
 ボールをトスして雪に渡した
 雪「わー!びっくりした!」
 雪はボールを落としてしまったところで、

 ピピー!
 担任教師の酒田が笛を鳴らした

 酒田「そこまで!全員ボールを片付けて整列しろー」

 酒田はぼさついた髪をかき、眼鏡を直した

 酒田「えー、今回はここまでだ。みんな教室に戻って着替えるように!」

 酒田「雪、お前はこっちだ」
 酒田は倉庫のドアを開けた

 雪「はい、わかりました」
 酒田はドアのカギをかけて、雪をマットに座らせた

 酒田「よぉ、雪」
 雪「下の名前で呼ぶのはやめてください」

 酒田「まぁまぁ、つれないこと言うなよ。俺とお前の仲だろう?」
 酒田は雪を抱き寄せる

 雪「くっ...」

 悠「おい、雪。そこにいるんだよな?」

 酒田「返事しろ、さっさと追い返せや」
 雪「うん!大丈夫だよ!先生にトスのやり方教えてもらってるだけだから!」

 酒田「よくわかってるじゃないか、そうだ、お前の裸の写真、あれがある限りお前は俺に逆らえない」

 バリン!

 酒田「何の音だ!」
 体育館倉庫の小窓が割れ、一人の男が入ってくる

 雪「ゆ...う...」

 酒田「お、おい!お前ここで何やってる!」

 悠「お前の方こそ何やってんだよ、女の子にてぇだして」
 俺はポケットナイフを出し、酒田に向ける

 酒田「よ、よせぇ!」
 酒田に突進して、刺した
 酒田は倒れ込み、意識を失った

 俺は雪に駆け寄り
 悠「雪!無事か!?」

 雪は俺に抱き着いた
 雪「悠...怖かった...ずっと怖かったよぉ」

 悠「もう大丈夫、もう大丈夫だからな」
 なだめていると

 教員「おい、なんだよこれ!」
 教員「酒田先生!酒田先生!」
 教員「お前がやったのか」

 悠「俺が殺した」

 教員「と、とりあえず、救急車...」
 その後、酒田の死亡が確認され、俺は裁判を受けることになった

 しかし、酒田のセクハラ行為は雪だけでなく、他の女子生徒にも及んでいたらしく、一人の女子生徒が以前酒田のセクハラ行為をカメラで撮って確実な証拠として提出した

 俺は少年院に入ったが、年数も軽減され、4年の日々を少年院で過ごすことになった
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