第14話:孫たちの結婚と太平洋戦争

文字数 1,512文字

 再び、太平洋戦争に戻ると、海軍はアメリカ・イギリスの反撃を断念させるためには、オーストラリアやセイロン島を制圧する必要があると感じていた。中でもオーストラリアはアメリカの同盟国であり、かつ大陸であるため、連合国軍の反抗の拠点として重要視されていた。

 インド洋に対しては4月に機動部隊による攻撃が実施された。一方で、山本五十六司令長官の連合艦隊は、一挙にアメリカの戦争に対する意欲を喪失のためハワイを占領するべきであると主張。ハワイ侵攻の前段階として、ハワイ西部に浮かぶ「ミッドウェー島」を攻略した。

 ここを拠点として準備を整えると共に敵機動部隊をおびきよせ一挙に叩くことを主張した。結果として、連合艦隊司令部が意見を押し、ミッドウェー島攻略とその前段階としてMO作戦発令が決定さた。日本海軍が開戦早々に占領し基地を置いていたニューブリテン島「ラバウル」、ニューギニア「ラエ」、「サラモア」に連行国軍はたびたび空爆を加えていた。

 そこで連合国軍の航空基地のあるニューギニア「ポートモレスビー」を攻略し連合国軍の攻撃を阻止するのがMO作戦。1942年5月3日ラバウルを出発した「ツラギ攻略部隊」は、ガダルカナル島の東に浮かぶ小島である「ツラギ」という島を占領。一方、アメリカ軍は暗号解読によってMO作戦の全容を把握していた。5日、空母2隻を珊瑚海に待機させながらツラギを占領した日本上陸船団を攻撃。

 日本軍もすかさずアメリカ軍空母部隊に攻撃を挑みますが、発見できなかった。逆に、ポートモレスビー上陸を目指した船団がアメリカ軍に発見されてしま、護衛をしていた空母「祥鳳」を撃沈された。8日早朝、日本軍偵察機がアメリカ軍空母を発見。ただちに日本軍攻撃隊は攻撃を開始し、爆弾、魚雷各2発が正規空母「レキシントン」に命中しレキシントンは沈没。同じく正規空母「ヨークタウン」には爆弾1発が命中し破損させた。

 一方でアメリカ軍機は日本軍大型空母の「翔鶴」、「瑞鶴」を攻撃。翔鶴の甲板に打撃を与えるも沈没しなかった。この戦いは、史上初めて敵味方双方の艦隊が姿を見せずに戦った海戦となった。戦果は日米共に空母一隻撃沈、一隻大破となったが撃沈された日本軍空母は小型の護衛空母である。アメリカ軍は大型の正規空母であるため、その点ではアメリカ軍の方が被害は大きかった。しかし、日米双方、多くの戦闘機搭乗員を失なった。

 特に日本側は、空母の修理と搭乗員の補充に時間がかかることとなり、MO作戦の中断を余儀なくされた。戦闘の被害をより多く敵に与えたという意味で、戦術的には日本の勝利でしたが、日本軍の作戦目的を阻止したという点で、戦略的にはアメリカ軍の勝利となった。ミッドウェー海戦、珊瑚海海戦から1か月後の6月4日早朝、ミッドウェー島のアメリカ軍基地を爆撃するべく4隻の日本軍空母から攻撃機が飛び立った。

 この攻撃は、ミッドウェー島のアメリカ軍基地を航空機による爆撃で叩き、その後上陸、占領する事を目的としつつ、その過程で敵空母機動部隊が出てくればそれを叩くという作戦。この「ミッドウェー作戦」には、日本からは大型空母4隻を主力とし多数の艦船と上陸用の兵員が動員され一大作戦の様相を呈した。日本軍は万全の態勢を敷き臨んだミッドウェー作戦でしたがアメリカ軍は日本軍の暗号を解読、作戦の情報は掴まれた。

 一方、日本軍は敵空母機動部隊を発見できず、ミッドウェー島の基地への航空攻撃を繰り返そうとしていた。しかし突如現れたアメリカ軍攻撃機に空母の真上からの攻撃を許し一挙に空母3隻「赤城」「加賀」「蒼龍」を失う。残る一隻の空母「飛龍」の搭載機によって反撃を試
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