田舎の自然、都会の道路

文字数 325文字

 田舎にあって都会に無いもの。

 それは雄大な自然。

 何者にも邪魔されない生命力が、私の持つ無限の可能性を感じさせる。

 都会にあって田舎に無いもの。

 それは複雑な道路。

 誰かが作った箱庭に閉じ込められた私達だが、何本もの入り組んだ道路が幾多もの未来を示唆する。

 度重なるT字路、三叉路、十字路。

 右に進み、左に進み、時には後ろに戻りながらも前に進む。

 様々に自分を試して模索し、答えが見つかれば箱庭を飛び出す。

 眼前にはどこまでも伸びていく一直線の道路。そこには道を遮る無機質は一切無い。限りない自然が私達を護っているのだ。

 そんな風に宣う友人も、目を輝かせてそれを聞く私も、未だビルに飲み込まれて遭難している。
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