駄作の映画

文字数 336文字

 今までの私の人生を映画にしたとして、それは一体どんな映画になるだろう。

 甘酸っぱい青春なんてなく、大した努力もせず、素晴らしい成功を収めたことなど一度もない。

 それはきっと吐いて捨てる程の駄作だ。

 上映が終わると観客は総立ち。ブーイングの嵐。スクリーンに投げられるポップコーンのゴミ。

 しかしどうだろう。その映画のエンドロールには、たくさんの人の名前が流れた。

 私を産んでくれた両親から始まり、今までお世話になった人がズラリと並んでいる。




 ……なんて事を考えた時、今までの人生とこれからの人生に申し訳なく思った。

 だからといって、すぐに生き方を変えることなんてできない。

 まぁとりあえず、「ありがとう。」と言うところから始めようか。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み